太陽

鴨鷹カトラ

第1話

何を思った。

その瞳は夜に手を伸ばした。

太陽の光から、逃げるように。

寂しげな夕陽は、月と見つめあっている。

詮索はいらないか。


あなただけを思っていた。

あなただけで十分だった。


結局何も分かりやしない。




鱗で地平を撫でる。

砂丘はまた砂を泳がせる。

春告鳥は風に吹かれる。


それを、太陽は見ている。




何を思った。

そう語りかけるが無論返事はない。

恥ずかしくって目をそらした。

寂しげな僕は、君と見つめあっていたい。

創作のマーケット。


あなただけを思っていた。

あなただけで十分だった。


分かるはずもないよな。




鱗に海底を知らせる。

ラグランジュ点は意味もない。

春告鳥はまた風に吹かれる。


それを、太陽は見ている。







 

                             

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太陽 鴨鷹カトラ @kt_katora

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