おまけTrack③ Trick or Treat♬ 愛をくれなきゃ、襲っちゃうぞ♡



○都会・ハロウィン会場(夜)

広町美桜と聞き手がハロウィンイベントの会場で合流するシーンから。


//SE 人々の喧騒

//SE 美桜が聞き手の後ろから近付く足音


美桜が両手で聞き手の目を隠す。


「(耳元で囁く)だーれだ♪」


//SE 美桜が聞き手から1歩離れる足音

//SE 聞き手が振り返る際の足音


「せーかい♬

 ごめんね。お待たせちゃったかな?」


「……えへへ。よかった」


「あ、これ?」


//SE 美桜が服を見せる際に左右にステップを踏む足音

//SE 美桜が左右に動いた際の衣擦れ音


「今日はハロウィンでしょ?

 だから、ヴァンパイアになっちゃった♪

 どう? ミニスカヴァンパイアのコス。

 ちょっと恥ずかしいけど……可愛いでしょ?」


「ふふ。やっぱり~」


//SE 美桜が聞き手に近付く足音


「(耳元で囁く)君、こういうエッチな服、好きだもんね~」


「あはは、そんなに焦んなくても……」


「(囁く)だって本当でしょ?

(揶揄う感じ・囁く)君、意外とムッツリだもんねぇ」


//SE 美桜が聞き手の腕を抱き締める際の衣擦れ音


「(耳元で囁く)こういう胸元が開いた服の時、ずっと見てるよね?」


「それにこういうミニスカを履いた時――」


//SE 美桜が聞き手に密着する際の衣擦れ音


「(耳元で囁く)太ももチラチラ見てるの、私、知ってるんだから」


聞き手、何も言い返せず黙り込む。


「……(堪えきれず)ぷっ。あははは。

(揶揄う感じ)本当に見てたんだぁ~」


「うーん。

 ちょっと露出が高い服を着た時とかは、ね。

 見られてるなぁ~って思ってたけど……

(にや~と)でも、良いんだよ?

 君は恋人なんだもん。

 思う存分、ガン見したって私は怒らないよ?

 なんなら……

(小声)襲われたって、怒らないかも」


沈黙が2人の間に流れる。

美桜、冷静になり、恥ずかしくなる。


「(恥ずかしそうに)な、なーんて」


(ここから少し早口で美桜が語る) ※開始


「あははは、ちょっと恥ずかしいこと言っちゃった。

 いや、ほら、最近あんまり? 会えてなかったでしょ?

 それにコスプレなんてしたことなかったからさ。

 なんかハロウィン楽しんでるなぁ~って思ったら、

(消え入りそうな声)ちょっとテンション上がっちゃったというか……」


(ここから少し早口で美桜が語る) ※終了


「……うん。

 毎日はこんな露出高い服は着られないけど。

(嬉しそうに)選んでる時間も含めて、楽しかった」


//SE 美桜が聞き手から離れる音

//SE 美桜が数歩歩く足音


「……やっぱり君は優しいね。

 ありがとう。

 可愛いって言われたかったからさ。

 すごく嬉しい」


「そうだね。お店も出てるみたいだから、見て回ろっか」


//バックSE 2人が歩く足音 ※開始


「あ、言い忘れた!」


//バックSE 2人が歩く足音 ※継続 美桜が聞き手に近付く


「トリックオアトリート。

(耳元で囁く)愛をくれなきゃ、君のこと襲っちゃうぞ♡」


//バックSE 2人が歩く足音 ※継続 元の距離感に戻る。


「うん。お菓子じゃなくて愛」


//SE 美桜が聞き手を引っ張る際の衣擦れ音や足音

//バックSE 2人が歩く足音 ※終了


「(メンヘラっぽく)私は君の全部が欲しい。君を、独り占めしたい」


「(慌てて)も、もちろんちゃんと君の思いは伝わってるよ‼

 愛されてるなぁ~って思ってるけど……。

 そういう意味じゃなくて。

(ゴニョゴニョ言う感じ)正直、お菓子とか愛とかも方便で……

 ただ私は……

(勇気を出す感じ)――じゃ、じゃあさ!」


//SE 美桜が聞き手に一歩近付き、爪先立ちする際の足音


「(至近距離で)き、君は?

 私が愛をあげなかったら。

(恥ずかしそうに)ちゃ、ちゃんと、襲ってくれるの?」



《終わり》

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