『未公開映像ファイル:禁断の記録』

SHIKOH

はじめに:スタッフからの警告

 世の中には、表に出ることのない“映像”がある。


 ニュースで報じられた事件、テレビで放送された心霊特集、その裏側には、決して世に出せなかった記録が必ず存在している。それは単に映りが悪かったからではない。


 映像を見た者が精神に異常をきたした。撮影現場で事故が起こった。専門家が「放送は不可能だ」と断じた――。


 そうした理由から、数多の映像が日の目を見ることなく、編集室の奥深くに封印されてきた。


取材班の間で、それらはこう呼ばれている。



「未公開映像ファイル」



 そこに収められているのは、虚構ではない。実際にカメラが記録し、編集にかけられる寸前まで存在していた“生の証拠”だ。だが、それらは同時に――「触れてはならないもの」でもあった。


 封印されたファイルの中には、今もなお、再生することを拒むかのように奇妙なノイズが走る映像がある。再生ボタンを押した者だけが聞く呻き声。フレームの隙間に映り込む、説明できない人影。編集作業中にスタッフが相次いで倒れ、作業そのものが打ち切られたケースもある。


 そうした映像は公式には存在を否定され、番組表からは消され、記録上は“無かったこと”にされる。

 

だが、実際には確かに記録され、保管され続けているのだ。



 これから記すのは、その一部始終である。取材班が実際に立ち会い、カメラで記録し、そして決して放送されることのなかった“理由”を持つ映像。


 どうか忘れないでほしい。

 これは作り話ではない。


 あなたが今から読むのは――封印された“記録”そのものだ。



 なお、これから先に記される内容を読むことで生じるいかなる影響についても、我々は一切の責任を負わない。



──全ては、自己責任である。

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