世界滅亡

宵ヲ出ズ

予言の日



「明くる年 4月1日 

地球に大災害が起こる」



SNSから噂が流れ

瞬く間に全国民に次第に広がり


恐怖に怯えるもの


鼻で笑い一蹴するもの


その噂すら知らぬもの


多種多様で各々過ごしていた



3月31日 予言の日 前日 22:00



ある場所 通話中の男女がいた



「ついに明日だね」


「え?なにが?」


「予言!

…本当に起こると思う?」


「ああ……予言ね…

どうだろ?分かんないや」


「これまでも何回かあったじゃん?

でもなんもなかったもんね〜」


「…なんかあって欲しいの?」


「うぅ〜ん

そんな事も無いけど……

本当に起きたら面白いよね」


「…僕は嫌だな」


「…え?」


「これからも……

君と一緒に…過ごしたいから」


「……ありがとう」


気まずい空気が男女の間に流れる


「…あ、じゃあ僕そろそろ寝るね」


「あ…うん



……ねぇ」



「……どうしたの?」


「また明日ね」


「うん、また明日」





4月1日 予言の日 当日 18:00



朝からSNSやニュースで予言について大騒ぎで


とある男も辟易していた


「朝からずっと予言の話ばっかり…

よくある規模のでかいエイプリルフールじゃないのか?」


そんなことを言いつつもうすぐくるであろう

予言の記事を読み漁る男


【大規模なエイプリルフール!?】

【何回も起こる予言その真実とは】

【予言を起こしたアカウントを徹底調査!】

【大規模災害は政府の陰謀論!】



「…あほらしい」

男は記事を読む手を止めた


「次に載せる特集の記事の文章どうしようかな」


背もたれに深くもたれかかり

腕を上にあげ上半身をのばしている


この男はライターで月末発売する

雑誌の特集を任されていた


「…予言に惑わされたやつらの特集でも組むか?」


半笑いで構成を練ってみる


「…これって惑わされてる点では

他の奴らと変わんないよな俺」


男は打ち込む手を止めた


「…これで小説でも書くか?」



─────────────────────

タイトル 「世界滅亡」


ある男が1人

後5分で世界が滅亡すると予言を起こした


世界は阿鼻叫喚

まるで地獄のようだ


逃げ惑う人々

半狂乱になり犯罪ばかり起こしてしまう


─────────────────────



「…この後実は滅亡なんてしなくて

世界の醜さを表しただけって物語にするか?」



男は考えながら打つ手をやめなかった


「……そういや予言っていつ起こるんだろう。

まあ、今更そんな事起きないし関係ないか」



─────────────────────


世の中はいろんな犯罪が起き

強盗、殺人、起きうる全ての犯罪が

残り1分を切ろうとした時



空が輝いている


今の時刻は4月1日19:30を少し過ぎた頃


日も落ちようとしてるが

朝日が昇ったみたいに明るくなってきた


異常気象?

いやまさか


本当に予言は起こったというのか?


〝あれ〟が落ち切る前に

今何か残せる事を記さなければ


来月40にもなるというのに

配偶者子供など到底いなく

親不孝で上京してしまい

親族一同絶縁気味で何もなせてないんだ


まだ死にたくない


本当に予言が起きるなんて思わないだろ?


頼むまだ生きたいんだ


死にたくnでえぇでせっちゅうさgらちょんぁああっqfxscxえっわあでわぜっxちぇわzでzでwwっっっっっw

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