おいてけぼり

みぃ

年輪





静かに夜が訪れるように

人生にもやがて夕暮れが訪れる

若葉がそよぐ青い季節は遠ざかり

深い森の色をまとう木々のように

ゆっくりと時を重ねてゆく

シワのひとつひとつが

笑い合った日の記憶

白髪の一本一本が

乗り越えた嵐の足跡

失うことばかりではない

見慣れた景色の中に

新たな光を見つけられるようになる

愛する人の温もりが

どれほどかけがえのないものかを知り

過ぎ去った日々が

宝物だったと気づく

老いることは

ただ枯れてゆくことではない

それは、人生という物語の

最も深く、美しい章

心に灯る小さな火が

静かに、しかし力強く

あたりを照らし始める



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