第1話は、モーニング・グルービーの空気感がすごく良かったです。会話の軽さ(無給ネタとか森山の口の悪さ)で日常を作っておいて、マスター失踪で一気に足元を崩す展開が効いてました。そこに「そっくりな女=かぐや」を投入して、ひよりの“拠り所”を揺らす流れも上手いです。優しい場所があるからこそ、闇が刺さる。
第9話は、「救う」ことの残酷さが真正面から描かれていて刺さりました。クローンさおりを初期化して“脅威”は止められるのに、ひよりにとっては「母が母じゃなくなる」という喪失が残る。勝利なのに心が晴れない、という余韻が強いです。
そして明星のところが良かった。敵を倒すんじゃなく「自分の中の人格を終わらせるために自分に撃つ」っていう決断が、作品全体のテーマ(奪われたものを取り戻す/それでも生き直す)を象徴してました。
全体として、アクションや設定の面白さ以上に、「家族」「記憶」「人格」をどう抱えるかのドラマが魅力になってると思います。読後、少し苦いのに前を向ける感じが残りました。