長編が書けなくなりました

モンブラン博士

第1話 長編が書けなくなりました

私は今年40万字以上執筆していますが、ふと振り返ってみると長編がありません。

数千字の短編か1~2万字の中編ばかりなのです。


頭の中に妄想といいますか構想は詰まっているのです。

脳内の映像の流れる速さに執筆が追い付かないほどなのですが、いざ執筆するとなると小さな短編にまとまってしまうのです。


どうして長編が書けなくなったのか。私は考えてみました。


学生時代は時間があったので講義が終わって家に帰ってから平日でも執筆していました。


高校生のときも下校中に出てきたアイディアを帰宅して7~9時までの2時間を執筆に充てていました。


けれど社会人になると帰宅して執筆しようとなると疲労で頭が働かなくなるのです。

書こうとしても翌日の仕事に支障が出てはいけませんから、全然書けなくなります。


小説はとにかく時間を食います。3時間は食います。


金曜日の夜からだと翌日は仕事がないので筆は乗りますが、金曜日の夜、土日で作品を完結させないといけないので、どうしても焦ってしまうのです。


本当ならば緻密で丁寧な作品を書きたい。ゆっくりと長い文章を書きたい。


しかしながら脳が焦ってしまうのです。


平日は仕事がありますから執筆はできません。


そうなると翌週に執筆が持ち越しになります。


間が空くと読者は離れますし万が一完結できれなければ悲惨です。


どうすればいいかとなると、物語を圧縮させるしかありません。


10万字の作品を途中の過程を省き読者の想像に任せ、一気に終盤まで飛ばします。


そうすればどうにか2日間で完結までもっていくことができます。


完結させることができたという達成感と、本当にこれでよかったのかという悔い。


このふたつで悩むことは多々ありますが、それでも私は書き続けます。


小説を書いている学生さんがいましたら、これだけは言いたいです。


長編は学生の間に書いたほうがいいです。


大人になると執筆のハードルがものすごく上がりますから。


以上になります。


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