わらすぼ長者

もふもふ

第1話

「わらすぼ長者」


もふ山もふの進



有明海に生息するモンスターフィッシュ、成長すれば体長は2メートルを越し六本の足で陸上でも自在に活動出来る


それが わらすぼ だ


テレビとかでたまに見たことあるだろう

エイリアンみたいな顔してる細長いやつ


有明海を訪れた、映画エイリアンのデザイナー、ギーガーがわらすぼを見て、エイリアンのモデルにしたというのは余りにも有名な逸話である


人語を解し、テトリスをプレイ出来る程には知能も高い






そんなわらすぼが、道路に倒れていた


僕は思わず声をかけてしまった



「おい!どうしたんだ!水か塩はいるか!?」


「かたじけない……水を少々いただけますか……」



一命をとりとめたわらすぼは僕の家になし崩しに転がり込み、奇妙な生活が始まった


恩返しにと、家の事をしてくれるようになったわらすぼ


しかし、善意でやってくれてはいるが


その全てが生臭いのだ


洗濯物は乾いても魚の匂い

炊いた米からは魚の匂い

風呂場は磯の香り


共同生活は2日で終わりを迎えた

僕は泣く泣く彼を追い出して、


「ここに行けば、世話してもらえると思うから、行きな」

「ありがとうございます……助けていただいたのに、何も出来なくて申し訳ありません……」





そしてわらすぼが辿り着いたのは佐賀地本


志望はもちろん海上自衛隊である


わらすぼは、日本初の魚自衛官となった



そんなわらすぼは、有明海の周りの道の駅で干物が買える

他にもムツゴロウの干物や、ブランド牡蠣やブランド蟹の竹崎カキ、竹崎ガニなども有名である


有明の海は塩分濃度が通常の海に比べ、やや低い

その分、海の生き物には旨味が

詰まっている

特筆すべきは竹崎カキで、カキ自体の水分が少ないために、焼いてもほとんど身が縮まらないのだ


牡蠣の殻はでかいのに、焼いたら身が縮んでてがっかりした経験は誰でもあるだろう


竹崎カキに限ってはそのようなことはあり得ない

焼いて開けたら、ほぼほぼ殻のサイズそのままの身がコンニチワ!だ


もうお分かりだろう


そんな竹崎カキや竹崎ガニをプロデュースしたのが、先程説明したわらすぼである


そうしてわらすぼは巨万の富を得て、今も有明海の豊かな自然を守る為に日夜働いているのだ

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わらすぼ長者 もふもふ @mohumohuuuu

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