『深海』
『深海』
瞬く星に手を伸ばすにも
僕には
決定的に足りないものがあって
手放したら楽になれるだろうに
手放せないくらいの初めてが君
ガラスの欠片を心にあてると
滴る涙は赤く光ってた
ありふれた恋が羨ましいくせに
どうしても興味がもてない
訳ありなんだと話すあいつは
えぐられる恋なんか知るよしもなくて
史上最大の天変地異で
二人だけが残ったとしても
きっと恋仲にはならない事実に
打ちひしがれて
溺れるばかり
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