癒しの魔女と奇跡の詩〜ARIA
@Minoru0927
第1話──石碑に刻まれし掟
古の時代より、魔女たちは人里離れた静かな里に暮らしていた。
彼女たちは人のために力を使うことを禁じられ、己の内に宿る魔力を、ただ自然と共に生きるためだけに用いてきた。
里の中心には、苔むした大きな石碑が立っていた。
そこに刻まれた古文は、幼き魔女たちが必ず読み習うべき教えであり、掟であった。
「魔女は争いに関わること叶わず。
力を己が欲に用いること許されず。
いかなる願いとて、命を贄とする最後の魔法を軽んじてはならぬ。
これを破るは、同胞を裏切りし者。
永劫に“卑しき魔女”と呼ばれん。」
その石碑の言葉は、誰もが心に刻む戒めであった。
魔女たちは心優しき存在でありながら、力の大きさゆえに、決して争いに関わることを許されなかった。
だが──その里も、やがて「魔女狩り」の炎に呑まれた。
悲鳴と炎に覆われた夜、古き石碑だけが奇跡のように残り、後の世に掟を伝えることとなる。
そして物語は、一人の少女へと繋がっていく。
後に「癒しの魔女」と呼ばれる、アリアという名の若き魔女へと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます