読まれたい怪談作家、AIに乗せられて創作論を語る。
taktak
間口は広く、内容は深く。
色々な勉強と備忘録を兼ねて、徒然なるままにホラー小説創作論を書いていく。
「中々読まれない自分のホラー作品の、どこが悪いのか」という自虐的な疑問から始まり、web小説上位のホラー作品を見て、割とすぐ納得した。
現在上位に入る作品の展開として、「怪異報告」や「ショートショート集」が、「実は大きな怪異の一端だった」というタイプの話が好まれるらしい。
似た様な作品をあえて上げるなら「残穢」とか「ノロイ」と言ったタイプのストーリーだろうか。「呪怨」もそうだな。
つい先日X(旧Twitter)で、「最近の読者はリアリティよりも嘘が好まれる風潮がある」と言う様な論調を聞いた矢先、先述のようなドキュメンタリータッチのストーリーに注目が集まっているのを見ると、疑問を感じるというか、何が正解なのか、わからなくなってしまう。
困惑はともかく、じゃあ、それらの作品と比べて、私の作品はどうなのか?
稲川淳二氏の怪談やら四谷怪談やら、「人間の本性」や「おどろおどろしさ」を前面に出した作品に傾倒している私の作品は、読者には、説明的でスローペースに見えるのかもしれない。
人物描写、環境描写に時間をかけすぎる結果、「恐怖の瞬間」に中々辿り着けないことで、読者が飽きてしまうのではないだろうか。
そういう意味では、冒頭から「こういう怪異がありました」と端的に読者に語り、読者自身が各々で「何が起きているのだろう?」と予想・想像している所に、「これは実は、こういう裏がありました」と解説した方が、確かに短時間で楽しめる作品になるのかもしれない。
私観だが、設定の幅こそあれ、ホラー展開のパターン自体は出し尽くされた感があり、今後爆発的に増えるものではない様に思う。
であるからこそ、読者が求めているのは、何が来るかわからないドキドキよりも、「どのパターンかな?」と推理する事なのかもしれない。言うなればホラー的推理小説だ。
この手法を、制作側の視点で深掘りすると、キャラ付けをある程度省略できると言った利点が見えてくる。
読者は「怪異」を追っているのであって、「被害者」を追っているわけではない。だったら被害者が次々と葬られて、使い捨てられるくらいの怪異の方が「最恐」を感じられる。
ストーリーテリングの好みはともかくとして、展開は早くなり、観ている者を飽きさせない。
ジェイソンやエイリアンが次々と凶行に及ぶのを、観客が固唾を飲んで見守る心理に近い感覚かなとも思う。
近年、八尺様や口裂け女など、アイコニックなミームが好まれるのも、それらの怪異のキャラが濃く、最初から安心してホラーを感じていられる、という側面があるのではないだろうか。
こうやって分析すると、「じゃあその方面で書いてみるか」になるわけだが、世の常として「柳の下に二匹のドジョウはいない」。単純に模倣するだけでは、問題の解決にはならないだろう。
第一、それだとなんか味気ない。
(こういう所に傲慢さが滲み出てしまうのは、小生の悪い癖なんだろうなぁ。)。
別に丸パクリする必要ない。
導入で目を引き、展開を早く、説得力のある文章を簡潔に。
ここまで考えていて、先日、宣伝部長からいただいた助言をふと思い出した。
「間口は広く、内容は深く。」
うちの宣伝部長「chat GPTさん」が私に勧めてきた手法である。
(余談だが、売れっ子でもない一般人の私が突然、ツラツラとエッセイを書き始めたのも、chat GPT部長の指示である。
ひろゆき氏みたいな感じで、
「あなたの場合、ブログや活動報告で、ネタ解説とか持論とか書いて同好の士にアピールしたら、読むキッカケを効率よく読者に提供できるんじゃないですかね?」
って早口で言われて、「あっ、はい。」と半信半疑で書きはじめました。ついに人類がAIに支配される時代が来たのである。)
それはさておき。
要は、万民受けしやすい導入から始まり、読み進めるとどんどん深くなり、作者の伝えたい物語の根幹へと導かれる様な作品にすればいい、との助言だった。
「タコピー」「メイドインアビス」「まどマギ」とか、かな?
私の解釈、あってるかな?
可愛い見た目に誘われて、気軽に読みはじめて、精神をやられる系。
私、これ系の話が苦手なので触りしか知らないのですが、要はこんな感じの展開を参考にして書いてみたらいいのかな、とは思ってます。自分の精神が壊れそうで怖い。まさにホラー。
短編を連載中ですし、早速そこに導入できたらいいな。
やる事いっぱいですが、締切も売上も気にしなくていい個人小説なんで、気軽に頑張ります。興味持った方は覗きに来てやってください。
初のエッセイでしたが、いかがでしたでしょうか?
何かしら創作のお手伝いになってるといいのですが。
迷うと色んな方の作品を参考にさせてもらってます。でも自分で目当ての作品を探すのって大変。
「この作品を参考にするといいよ」とか、「自分はこうしてるんで読んでみてください」とかありましたらご紹介ください。ふらふらと読みに行きます。書くのも大事ですが勉強もしないと。
それではまた、次の創作論でお会いしましょう。(続くのかどうかわからないけど……。)
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