第31話 ルークと破壊
フラマは魔法をフルで活動させて、圧倒的なスピードと火力をルークにたたきつける。
それに対応しながらも、面倒なところを読んで放ってくるステラによってダメージが蓄積されていく。
今、ルークが欲するは外部からの協力者。
このままいけば、負けるのはルークであろう。
そんな攻防が数分間経過した時だった。
ピキッ!
世界に亀裂が走った。その隙間はこの宇宙よりも暗い闇でできていた。
亀裂のできた所から、ガラスのような破片がパラパラと落ちていく。
ルークたちは戦いを忘れ、その一点を見た。
そして、そのひび割れはどんどんと大きくなっていく。パラパラと落ちてくる破片の数も増えていった。
そしてその穴から、人が一人入ってくる。
「ルクス......」
そう呟いたのは誰かは分からない。無意識のうちの声だった。
「私の正義によって、貴方を粛正します〈火塵魔剣・
ルクスが魔法を唱えていると、右手に炎の剣が現れる。そのまま、魔法を唱えながら〈火塵魔剣〉を振った。
すると、炎の斬撃が世界に放たれ世界は燃えてゆく。灰となってゆく。
世界は燃やされ、灰となってゆく。
「あぁ、これは読めませんでしたが、そういうことですか.....ソロモンの指輪の契約者となりましたか」
ステラはため息をつきながら、残念そうにそういう。
その言葉に、フラマもルークも驚いた。
まさか、誰かがソロモンの指輪に選ばれるとは思ってもいなかったのだ。ソロモンの指輪に選ばれるということは、契約者としては最も憧れる物の部類に入っていてもおかしくないほどの名誉であった。
「はぁ、それにしても世界を外部から破壊に来ますか。それが、どれほどすごい事か分かっているのです?」
「さぁ?ソロモンの指輪さまさまだね」
ルクスは呑気にそう言う。
「貴方だからなせる業でもあるんですよ」
そもそも、以前も言っただろうが世界の創造とは、世界樹に生える枝の葉を一時的に作る技である。
そして、その葉とは元の世界に残らず、別世界というくくりになる。
そのため、元の世界から形成された葉に行くのはほとんど無理なことである。
行くのであれば、転移系魔法の覚醒等であろう。だが、それとて成功率は0.001%あればいい方だろう。
ならば、ルクスはどうやって来たか不思議なことだろう。
その答えは、ソロモンの指輪にあった。
ソロモンの指輪は、悪魔を召喚して従えることのできる指輪である。
悪魔とは、魔界という別世界に住んでいる人ならざるものだ。
故に、「悪魔を呼べるのであれば、こちらから行くのも可能なのではないか」という考えの末に起こったのが、今回の結果である。
実に危ない使い方ではあるが、正しい使い方と言えば、違うとは言い切れない。
それに元々、ルクスの戦い方が魔道具を最大限活用する戦い方のため、そのような危ない事でもいい結果が出る可能性が高ければ、やってしまう癖がついているのだろう。
その結果、成功して今に至るのだ。
世界は焼かれ灰となった。そのため、世界は消滅しルーク、フラマ、ステラ、ルクスは深い闇へと放たれた。
ルークが気が付くと、元居た世界へと帰ってきていた。
ルークは周りを見渡す。ルクスとステラがいないがフラマを見つけた。だが、フラマはまだ寝ているようだった。
ルークは静かにフラマへと近づき、ステラによる洗脳を解除した。そのまま、回復魔法をフラマへとかける。
すると、フラマはゆっくりと目を開く。
「あれ、私寝てて......あれ?ルーク、雰囲気だいぶ変わりましたね」
「これを雰囲気変わったで済ませるか.......まぁ、その話はまた後でする。なぁ、落ち着いて聞いてくれ」
ルークはフラマの肩をがしりとつかんだ。
「きゃっ!!....どうしたんです?ルーク」
フラマは頬をほんのりと紅く染めていた。
「ステラは敵だ」
「うん。そういえば、どこに?」
フラマは操られたいた時の記憶はしっかりなく、それ以前の裏切り者だとわかったところまでの記憶はあるようだった。
「じゃあ、ルクスに加勢しに行くぞ」
「あれ、いつの間にルクスが来たんです?」
「お前さんが寝ている間にだよ」
魔力の感覚からして、下にいるだろう。
下と言えば、アリスと【愚者】が戦っていた場所だ。
ルークとステラが下へと開いた穴を覗くと、そこにはアリスと【愚者】の姿はなく、あるのは戦うルクスとステラの姿だけだった。
「加勢するぞ、ルクス!!」
ルークがそう叫んで、飛び降りた。それに続いて、フラマも飛び降りた。
「あぁ、ジェスターさん。早く来てくださいよ」
ステラはそう零しながらも、
ステラの世界の中ではないから、ルークの動きは読まれにくく、その上3対1だ。
フラマとルクスがステラに対して攻撃をする。
それに対して、ステラは魔法によって防ごうとするのだが、ルークによって魔法が消去される。
避けようとするも、ルークによる予測不能な攻撃によって吹き飛ばされる。
これが魔法に頼ってきた者の障害である。予知に頼っていたステラにとって、予知できない相手というものは最悪の相手であった。
吹き飛ばされたステラは、フラマとルクスの魔法を全て受けて倒れた。
ルークが近寄って確認すると、ステラは気絶していた。
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