とても美しい、「一枚の絵」を見たような満足感を覚えました。
主人公は、「美しい姫」を見つける。木の枝の上から月を見上げる彼女に心を惹かれ、同じく木に登って彼女と語らう。
「僕」と「姫」との語らいが、夜の静けさを感じさせられて、とても幻想的で美しいです。
綺麗なイラストで満たされた絵本を読んでいる時のような、すごく美しいパズルを完成させた時のような、そんな感じの満たされた気持ちになります。
「僕」と「姫」がどんな姿をして、一緒に木の枝の上にいるか。その姿が頭に浮かんだ時、「いいなあ」と自然と感じ入らされました。
このラストシーンを描いたポストカードとかジグソーパズルとか、もしも手に入ったら額縁とかに入れて飾りたくなる。そんな充足感を覚えさせられる作品でした。