神様によって異世界転生したら影の魔物だった⁈

アオハル

プロローグ

うーん…俺は確か戦争で血を流し過ぎて…死んだ筈…。


喪失感に近い何かを感じている中、これが死ぬって事なのかと最期に思っていたら光溢れる空間みたいな場所…美人の目の前に居た。


「成功したかな?やぁ!私はの神様だよ!君は…おや?珍しいねぇ名前が無いなんて…

まぁいっか!君に頼み事があるんだよぉ!」


目の前の始の神様がそう言うと…。


始の神様が居る世界…その世界では淵源えんげんの意思と呼ばれる形が無い生命体が居て、愛する者を亡くした悲しみにより世界を…神々を滅ぼしかけ、神々が全力で幾つもの破片にして封印した存在が再び一つになろうとしつつも封印を破ろうとしているからなんとかして欲しいとの事だった…いやなんとかしてって言われましても…。


「ふふ…そうよね…今もついの神様と呼ばれてる妹と協力してたんだけど色々と頼み過ぎたら機嫌を損ねちゃって…今はお互いに世界に干渉しづらいんだけど他の世界から呼ぶ分には問題無いみたいだから呼んだけど次また呼ぶのに結構時間掛かっちゃうの!」


「だからお願い!」と言った後に始の神様はお辞儀をした後にこちらを伺う。


「あの...私のような者で…「敬語はいらないわね」俺なんかで良いの?一応聞くけど」

「そうねぇ…さっきも言ったけど干渉しづらくて実際にダンジョンを出現させたら大変な事になっちゃって…だから私の代理となってもらう為に君にお願いしてるのよ!」


世界への干渉はしづらく、干渉してみたら予想外な事が起きたのか…何処か始の神様は諦めている感じがするけど受けることにした。


「本当⁈やったぁ!早速だけど君は人間として転生して行ってもらうのは君の知る言葉で言うなら現代ファンタジー世界!…後で詳しい説明とかは本にして渡すからしっかり読むように!…後の準備は任せて頂戴!、だから君には性別と容姿を選んで欲しいかな」

「今のままでお願いします」

「分かった…じゃあ最後に一つ固有スキルを選んでもらおうかな!今から行く世界には人間は必ず持つ特別な力!何でもって訳にはいかないから、よく考えてほしいな」


よく考えてみたが、戦争経験者の俺なら対人相手なら問題無いが…うーん現代ファンタジー…ファンタジーが一体どんなファンタジーなのかによるのでここは。


「創造はどう?何かを消費してゼロから物を作るみたいな…」

「うーん良いよ!それじゃあ創造を君の固有スキルにするけど良いかな?」

「創造でお願いします」


その後創造についての取扱説明書も後で本と一緒に送るそうで。


「よぉし!えっと性別ヨシ!容姿…一通り終わ…くっしゅん!…ふぁ、くっしゅん!…」

「あの…大丈夫?」

「えぇ!大丈夫大丈夫!むしろ今の聞かなかった事にして頂戴!って訳で準備出来たから送るよ」


すると足元に魔術式のようなのが現れて。


「…元気にがんば…くっしゅん!」

「…はい⁈」


視界が覆われていき、名も無い彼は旅立っていった。


「…」


始の神様は恥ずかしそうに彼の居た場所を見ていた…そして。


「私は人間担当だけどこれでダメなら…そうだ後の準備は任せてって言ってしまったから用意しないと…ん?…あれれ?」


人間として転生させて場所も監視できるよう日本を選んだ筈なのに…。


「場所が日本じゃない⁈えぇ⁈…まさかさっきのくしゃみで…!!」


これじゃあ本と固有スキルの取扱説明書…資金を送ろうにも送れないのだ…せっかく周囲からは誰も住んで無いと思われてる一軒家を彼が住んでるように見せて戸籍も作り両親が亡くなった…正に天涯孤独として…諸々の書類も用意してたのに…!。


「兎に角、探さないと!…さっきの情報を確認して……あぁ!やっぱり転移先が違う!…くしゃみしたからだ…!!もしかして容姿もっ!?」


案の定…容姿というか種族が違っていた。


「ま…魔物になってる……」


美人な始の神様もこればかりは顔が青白くなり。


「ど…どうすれば…と、兎に角探さないと…!」


やがて諦めていながらも名も無い彼を始の神様は探すのであった…一方その頃。


「知らない天井だ」


言ってみたかっただけだが、今の自分は地面に寝転がってるのかと思い起き上がる要領でようやく立ち上がって水辺みたいなのを見つけたので覗き込むと…自分の姿がはっきり見えて。


『真っ黒じゃねぇぇか!!』


そう心の中で叫ぶ彼だった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

淵源の意思…えんげんのいし

始の神様…しのかみさま

終の神様…ついのかみさま


誤字脱字あったら言っていただいても構いません、よろしくお願いします。

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