・・・何も知らなかった幼い私に、実の父親が私にしたこと。

神石水亞宮類

第1話 ・・・何も知らなかった幼い私に、実の父親が私にしたこと。




“・・・何も知らなかった幼い私に、実の父親が私にしたこと。”



私は5歳までは、凄く父親が大好きだった。

いつも私の隣には父親の笑顔があった。

私が欲しいと思う物は、父親が何でも買ってくれたし。

だから私は父親が大好きだったのだ。



・・・でも? 私が6歳の誕生日の日。

私の人生は一転してしまう。

“父親がいつもと違ったからだ、私を自分の部屋に呼びだし

私の体を撫でまわすように触ってきて、父親の顔が私の顔に

近づくと父親は私の体の自由を奪った!”



『“お、お父さん、やめて! イヤだー!”』

『大丈夫! 大丈夫! 直ぐ終わるから、みーたんは

ずっと目をつぶってなさい!』

『やめて、イヤー! やめて、お父さん!』

『何も心配しなくていいんだよ、お父さんに任せておかけば

なんの心配もしなくていいからね。』



・・・私は無理矢理、父親に体を弄ばれる。

その日から父親は私に堂々と体を求めるようになった。

まだ6歳の私にだ!

母親は既に父親とは上手くいっておらず、夜はスナックで働いていて、

そのお店のお客さんといい仲になっていた。

だから私を助けてくれる人は誰も居なかったのだ。

毎日毎日、私は恐怖と不安で夜も眠れなくなる。

唯一、私が助けを求めたのは? “クラスの担任の先生だったが、”

先生は私がこっそり話した事を直接私の父親に話したのだ!

私が担任の先生に話した事が父親にバレると、父親は私に暴力まで

振るうようになってしまった。

“そして私の中に恐怖が更に生まれる!”

もう誰にも相談なんかできないよ!

その前に、ちゃんと私の話を聞いて信じてくれる大人が周りに居ない。

それから私は一人で居る事が多くなる。

友達とも話さなくなり、学校では孤立してしまった。





 *





・・・私は小学校を卒業し、中学生になると?

2個上の先輩と付き合いだした。

彼は暴走族の総長で、学校でも有名で喧嘩の強い男性だった。

私が彼の彼女になると、私より2つ上の先輩達が私に挨拶をしてくれる

ようになっていた。

しかも? 私に深々と頭を下げる先輩達。

“暴走族の総長の彼と付き合う事がどういう事なのかこの時、よく分かったわ!”

私はいつも彼の横に居て、私自身が無敵に感じていたの。

全ては彼のおかげ!



でも? 彼とは私が中3になる、彼から突然フラれてる。

私はまた元の私に戻ってしまった。

私は彼と付き合い出してから、もう家には帰らなくなっていた。

友達の家に入り浸って、そこで生活をしていたのだ!



『ねえ? 今からコンビニ行かない?』

『えぇ!? ㏂3時だよ。』

『いいじゃん! お腹空いたし、何か買いに行こうよ。』

『うん。』




私は乗り気じゃなかったけど? 友達にそう言われて、一緒に

コンビニ行く事にした。

ただ時間も、㏂3時過ぎで外は真っ暗で人影もなかった。

私と友達は足早にコンビニに着いて、おにぎりとカップラーメンを買い、

直ぐにコンビニを出たわ。

その時、後ろから見知らぬ男が私達をつけている事に気づく。



『“あの男性、私達の跡つけてない?”』

『つけてる! 走るよ!』

『あそこにポリボックスがあるから、そこ目掛けて走るけど、いい?』

『うん!』

『じゃあ、せーのー! 行けー!』



私と友達は必死にポリボックス目掛けて走り出した。

後ろに着いてきてた男も、私達が走り出した事を知って走って追いかけて

来たけど、、、?

私も友達もポリボックスに無事についてあの男の事を話したら?

いつの間にか、あの男は居なくなっていた。



【ドーン】

『なんだ? なんだ? 君たち、こんな時間に何してるんだ!?』

『“スミマセン、後ろから変な男性に着けられてて、”』

『どれ? 今も居るの?』

『うんうん、』

『少しここで休んでいくといい。お茶でも飲むか。』

『うん。』



私と友達はポリボックスでコンビニで買ったおにぎりとカップラーメンを

食べ始める。

警官も元々ポリボックスにあったポットに水を入れてお湯を沸かすように

促してくれた。



『お腹空いているのか? カップラーメンがあるなら、そのポットに

水を入れて沸かして食べればいいよ。』

『ありがとう。』

『しかし? こんな時間に女の子二人で歩いてたら、危ないじゃないか。』

『ごめんなさい。』

『ご両親は? 心配してるんじゃないのか。』

『“私もこの子も、親は居ないわ。”』

『ううん、取り合えず! 朝までここに居て帰りなさい! こんな時間に

家に帰すのは危ないから!』

『分かった、ありがとう!』

『・・・しかし? もうこんな時間に女の子二人で外に出ないようにしないと

いろんな奴が居るから危ないぞ。』

『うん!』





  *





・・・私はこの時、ここの警察官に”恋してしまった!”

こんなステキな男性が居るのだと、はじめて私は知ったからだ!

私は一人でも時間があれば、ここのポリボックスに行って、警察官で

ある彼に会いに行っていた。

そのうち、私と彼は付き合う事に。

そして私はようやく、“心から信頼できる人と出逢う事が出来た!”

彼が私を守ってくれる。

父親から私を守ってくれ、私に寄って来る下心のある男達から私を守ってくれ、

“そして彼は私だけのヒーローになった!”

彼とならこの先もきっと幸せになれると私は信じている。

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・・・何も知らなかった幼い私に、実の父親が私にしたこと。 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

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