秋、蓮根のきんぴらを食す
笹 慎 / 唐茄子かぼちゃ
茶色のものは大体美味しい
秋、スーパーにて蓮根を見つける。かごに入れセルフレジへと進む。
帰宅後、蓮根を良く洗う。野菜を洗う用のスポンジを手に取る。たわしでも良いのかもしれない。
蓮根を切る。いちょう切りにする。切ったものは水にさらす。三分くらい。水気を切り、キッチンペーパーで軽く押さえる。
フライパンにごま油を入れ熱する。蓮根を投入する。一味唐辛子をふりかけ炒める。調理箸でかき混ぜる。換気扇をつけてなかったことに気づく。
ゴォォォオ。換気扇が鳴り始める。
数分炒める。調理箸でかき混ぜる。蓮根がツヤツヤとごま油をまとい、少し透けてくる。蓮根はシャキシャキと歯ごたえがある方が良い。
一旦、火を止める。
砂糖が入ったタッパーを手にし、フライパンの蓮根に振りかけていく。満遍なく、そして少し多いかなという程度に。きんぴらは少々甘いものが好みだ。
塊になり硬くなった砂糖の塊もこの際入れる。きんぴらは少々甘いものが好みなので問題はない。糖尿病は少々心配である。
料理酒をシンク下の収納より取り出す。ジョボジョボとフライパンへ入れる。
白だしのボトルを手にする。ジョボりと入れる。
醤油差しを手にする。三周ほど回しかける。
また、火をつけて、調理箸でかき混ぜる。グツグツさせつつ、炒める。炒める。炒める。水分が半分くらい飛んで、砂糖醤油がツヤツヤと光出す。
出来立ての蓮根のきんぴらをフライパンからタッパーに移し、粗熱を取る。
蓮根のきんぴらは翌日の方が美味い。楽しみである。
冷蔵庫を開ける。数日前買った茄子が所在なさげに転がっている。フライパンをサッと洗い、今度は茄子を調理することにする。
茄子を軽く洗い、ヘタを取り、縦切りにする。茄子の皮に格子状の切れ込みを入れる。
フライパンにごま油をひく。少々多めが良い。火をつけ温まるのを待つ。
切った面を下にして茄子を並べる。キッチンタイマーを三分にセットする。洗い物をする。
タイマーが鳴る。ひっくり返し、皮側も同じく三分。キッチンタイマーをセットする。
計量カップに砂糖を大さじ二杯ほど入れる。冷蔵庫から生姜チューブを取り出し、二センチほど砂糖の上に鎮座させる。
白出しをジョボっと入れる。だし醤油のボトルをシンク下より取り出し、ジョボジョボと入れる。さらに冷蔵庫より酢を取り出し、これもジョボジョボと入れる。甘くて酸っぱいのが好みだ。
水道の蛇口をひねり、計量カップが三百ccとなるように水を入れる。
タイマーが鳴る。計量カップに作った調味料を投入する。ついでに冷凍していたしめじも一株分入れる。
グツグツとし始めたら弱火にし、キッチンタイマーを五分にセットする。洗い物をする。
出来立ての茄子の煮びたしをフライパンからタッパーに移し、粗熱を取る。
茄子の煮びたしも翌日の方が美味い。楽しみである。
秋、食欲の秋。
栗ご飯も食べたくなった。秋刀魚の梅煮も良い。
秋は美味しい。
そして、茶色のものは大体美味しい。
秋、蓮根のきんぴらを食す 笹 慎 / 唐茄子かぼちゃ @sasa_makoto_2022
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