ハ、コ?
ごましお
モノローグ
目が覚めると、暗い空間に閉じ込められていた。
どうしてここにいるのか思い出そうとしても、頭の中は混乱し、何一つ思い出せそうにない。
頭を抱えながら蹲ると、床が薄っすらと光り、周囲が一気に明るくなるのを感じた。まぶしさに目を細めつつ、恐る恐る周囲を見回す。
そこには、8畳ほどの真っ白な空間が広がっていた。物は何一つなく、ガランとしている。
どこを見ても白一色のその空間は、清潔さというより不気味さが勝り、手術室や実験室を連想させた。
ふと頭上に視線を向けると、何かが落ちてくるのが見えた。
埃一つない床に落ちたそれは、小さな箱だった。中には、小さなブロックがひとつだけ入っている。
警戒しながら手に取ると、ブロックは光を放ち、手のひらの上でわずかに震えながら動き始めた。
反射的に放り投げようとするが、手から離れず、ぐねぐねと不定形に動き続けるそれを、私は唖然としたままただ見つめることしかできなかった。
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