八富楓②
アタシは出会い系を運営しているサイトからの発表を見ていた。
今日の仕事が終わって、ユウさんとのやり取りがひと段落した瞬間に出会い系サイトの公式からのメッセージが送られてきていた。
「ギフトにVR…」
アタシはまず、ギフトについて気になったので調べてみることにした。ギフトの詳細に関しては公式ページに記載があった。
そこには簡単に説明すると、仮想空間で使えるギフトについての詳細だ。1,000円で名前を呼んでもらえる。5,000円で触れることができるようになり、10,000円で手を握ってもらえる、50,000円で抱きしめてもらえるようなになると記載されていた。
「こ、これって…ほんとう…だよね」
公式サイトであることに間違いないのだけど、さすがにこれは疑ってしまう。仮想空間がどんな形になるのかは分からないけど、そこにはユウくんが操作するアバターもいるわけだよね。
この説明だとそのアバターから名前を呼んでもらえたり、50,000円払えば抱きしめてもらえる可能性もあるってこと。
例え、それが本物のユウくんじゃなくてもユウくんの操作しているアバターから抱きしめられるなんてユウくんに抱きしめられているのと同義だ。
もし、これが本当なのであれば絶対に参加したい。
金銭面に関してはアイドルでの収入でそれなりに貰っている。ユウくんとどんな形でも触れ合える可能性があるんだったら、全財産使ってもいい。
だって、ユウくんにはそれだけお金を掛けるだけでの価値があって、もしかしたら他の女が一生できないような体験ができるかもしれない。
ギフトについてはまだそこまで分かっていないけど、2つ同時に使うとかが可能だったらいいな。そしたら、1,000円の名前を呼んでもらえる権利と50,000円の抱きしめてもらえる権利を同時に使って、抱き締められながら名前を呼ばれたい。
そんなことが可能だったら、昇天してもおかしくない。
だってそんなのアニメや漫画でしかありえなかったことだ。それが現実で出来るってなったたもう…意識を保っていられるかも分からない。
そしてホームページの最後に『相手の方へ送りものができるサービスを現在開発中』と記載されていた。
「まじか…」
今までの出会い系サービスでそんなものは見たことない。贈り物ができるんだったら、ユウくんに送りたい物はたくさんある。少しでも自分のことを知って欲しい。
それに…いや、こんなことはあり得ないと思うけど、相手に贈り物ができるサービスが可能になるということはユウくんから私への贈り物だって可能。ユウくんが触れたものなら何でもいいから贈ってくれたりしないかな。
そのためだったらまたお金を払ってもいい。私物でも、一度触れたものでも、ユウくんを介したものだったらどんなものも宝物。
これはかなり夢が広がる。
この会社は色んな企画をしてくれるということが今回のことで分かった。これなら次も期待できるし、アタシとユウくんが会うためのサポートをしてくれているようにも感じる。
タイミングもいいし、しっかりとこのチャンスを掴んでユウくんとの距離を縮めていきたい。
「ユウくんの心を射止めるためにアイドルとしてもっと頑張るぞ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます