6-5
『私、歌を歌うの苦手なんだよね』
盛りが下がることを言ってしまったかもと少しばかり後悔しつつも歌なんて歌える歌などないし、着いていけないだろうという結論に至った。
「私もカラオケは馴染める自信ないな〜」
ヒールの踵だけを地面に着けクルクルしながら天を見上げながら言っていた。
「咲ちゃん一緒に帰らない?」
小春ちゃんも行かないようだ。同じ感覚なのだと少し仲間意識を感じながらも帰るという選択をさせてしまったようにも思えて申し訳なくなる。
『小春ちゃんはこの駅から最寄りの駅まで帰るよね?途中まで一緒に帰ろうか』
と話しかけたと同時だったか____
「俺!送っていくよっ!!」
一緒に店から出てきたまさきくんが私たちに声をかけてくれた。どうやらまさきくんと小春ちゃんの降りる駅は1つ違いらしい。歩けばどちらで降りてもいい距離にあるようだ。
その2人の偶然さも驚きが隠せなかった
「で、でもいいの?」
小春ちゃんは不安そうにクリクリした目をまさきくんに向けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます