第3話

 エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは脱走した。エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは、言いようのない開放感カタルシスを覚えた。


 だが、それでは気が済まない。あのクソみたいなジョン・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・ヨハン・ヨッハーン・ジョーン・ラファ・フィテヘアルトに自分───エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトと同じ───いや、それ以上の苦痛を与えてやりたい。

 エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは、内に黒いものが充満するのを感じた。


 フィテヘアルト家はアメリカの名家である。


 エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは、米空軍に志願した。



 ♢



 数年後。


 エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは、立派な空軍大尉として、【爆撃王】の二つ名で呼ばれ、尊敬される大軍人となった。


 その二つ名の由来は、エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトの爆撃機の操縦の精密さにある。


 エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは天才であった。

 爆撃機を使えば、100発120中ってぐらいの戦果を挙げた。故に、爆撃王である。


 まあそんな訳で、エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは軍でも融通の効く立場となった。


 そんなある日のことである───。


「どの機体でも構わないから、一つ貸してくださる?」


 エカチェリーナ・フォン・デスショコラ・フィア・ラファール・エリザベータ・エリザベス・エリザベート・ラファ・フィテヘアルトは、部下のライオットにそう伝え、爆撃機を手配するよう頼んだ。


「ワカッタ、オデ、ヨウイスル」


 ライオットは了承し、爆撃機を手配する。

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