───
部活の練習が終わって、エレベーターを待っていた時。
周りに人の気配は無くて、二人でゆるゆると喋っていたら壁際に追い詰められた。
急なことで反応する間もなく梅乃の手が迫ってくる。
ギターの練習による指タコで少しゴツゴツした指が、緩く首元を締める。 生温い体温が直に伝わる。
「私以外、見ないでよ」
少し怒ったように眉を曲げながらも、口元には笑みが浮かんでいる。 だから、冗談交じりの言葉のはずなのに、どこか湿度を感じられる。
それはこの状況だから?
……それとも、彼女の本心だから?
そもそも私にはなんの事を指してるのかわかんないよ。
今の私にその疑問の答えを出せるわけない。 だからただ頷くしかなかった。
私が頷いたのを見て安心したような表情をする。
ゆっくりと指は首を辿っていった。
次は頬をぐにっと掴まれる。
「んっ、」
「あはは、面白い顔」
ちょっと怖かったけど、梅乃が、笑ってくれるなら、いいや。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます