丁寧な描写に引き込まれる! 悠真と茜、変化の物語。

この物語は、幼馴染からの「毒」の支配に苦しむ主人公・悠真が、歌という光を見つけ、自由を勝ち取っていく姿を描いた感動的な作品です。
​まず、描写の表現が非常に丁寧で、物語の世界観に深く引き込まれました。
​特に素晴らしかったのは、悠真の歌手としての成長で支配され続けた少年が、ステージの上でYOUMAとして輝きを増していく過程が、内面とリンクして力強く描かれています。彼が歌で聴衆を魅了し、一歩ずつ自信を築いていく様子に、胸が熱くなりました。
​そして、悠真を苦しめていた家族との確執が、彼の変化と共にゆっくりと変わっていく描写がリアルで、感動的でした。
最後に毒幼馴染であった茜が、自分の過ちと向き合い、改心に至るまでの葛藤が丁寧に描かれています。
​青春の輝きと、そこから抜け出そうとする狂気的なエネルギーが交錯する、読み応え抜群の作品です!
多くの人に読んでほしい一冊です。

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