冒頭からぐっと引き込む力を持っている作者さんです。
主人公弥白が緊迫した状況に置かれながらも、軽妙な一人称で語ることで、ただの危機ではなく彼自身のユーモアや人間味が際立ちます。
一言で言うと、とても魅力的に描かれていました。この時点で、もう好きです。
皆様も、きっと、すぐに「この人の物語をもっと読みたい」と感じるはずです。
特に印象的だったのは、クロと名付けられた少女との出会いの場面で、感情を持たないはずの存在が笑みを浮かべる瞬間には、未来への希望や温かな絆の予感が強く伝わってきました。一言で言うと感動しました。
また、作品全体を通じて、裏社会や国家の思惑といった大きな世界観がしっかりと描かれているため、単なる人情話にとどまらずスケールの大きな物語へと発展していく期待が何をどうしたって膨らみます。
キャラクター同士の掛け合いは生き生きとしていて、読む者に自然な笑いや感情移入を誘う点も素晴らしいです。
シリアスとユーモアのバランスも絶妙で、読後感は爽快さと温かさの両方を与えてくれました。
全体を通して完成度が高く、登場人物と世界観の両方に強い魅力を感じる、非常に優れた作品だと思います。
イメージとしては、昔の作品で申し訳ないんだけど、シティーハンター、でしょうか。
すごく好きです。
そして、これを書いているのは、高校生です。