幼馴染に監禁されてしまったのでどうにかして脱出します!
霧島
1日目
──みなさんこんにちは、葵と申すものです!今回はなんと!実質家賃0円の物件に来ています。
なんと2階建!もちろん自室もございます。しかも!豪華なキングベッドが備え付けられています!
更に!ベッドの横にはムチ等のSM道具があります。泥棒退治にも使えますし、彼女さんの癖に存分に付き合うこともできます!
更に更に!!壁には自分の盗撮された写真が大量に貼ってあります!これでいつでも自己肯定感UPです!
ここで、少し難点を上げるとすると……自室を出る時、手錠を外すために家主に報告しなければいけないことですね。
まあ、無料に勝るものはありません!どうも、葵でした。
──うん、どうにかしてポジティブにしてみたけど、こりゃ無理だ。だって手に手錠かけられてるもん。すぐ横にムチとか置いてあるもん。俺、監禁されてるし
家主──というか、俺の幼馴染ヤンデレだし。
はい、ということでどうにか逃げ出しましょう。ヤマト作戦発動!!
……そういうわけなんで、とりあえず手錠を力づくで破壊して──よくよく見てみたら、これ100均じゃね?──窓の鍵を開けて、そこから一思いに身を乗り出す。かなり高さがあるが、1階の窓の淵を一度掴んでから、落ちたため、あまり足などに痛みは感じない。
「よしっ……!」
思ったより上手く行ったことで、歓喜の声が漏れる。
「後はこのまま庭から出て、警察に向かおう……」
そう小さく呟きながら、庭から出ようと庭の柵を飛び越えようとした時……
「……ねぇ?何してるの?」
背筋が凍るような冷え切って、怒りとか愛しさとか色んな感情が詰め込まれたような、そんな感じの目線を向けられる。
しかし、俺はここから脱出しなければいけない。そんな目で見つめられても負けない心を持たなければならない。少し心が痛むが、幼馴染には牢獄で少し頭を冷やしてもらう必要がある……え?普通に犯罪だよね?なんか、監禁罪的なやつで……?
幼馴染の声によって一瞬止まってしまった俺の動きだが、そうと決めたからには俺は柵を乗り越えようと体を動かそうとする。
──動かそうとするのだが……
「……っ!?」
──俺の手首と幼馴染の手首に手錠がかけられていた。しかも今回は100均にあるようなおもちゃじゃない。かなりガチの……アメリカの刑務所とかで使われそうな手錠だった。さっきと同じように力づくで破壊しようするが……まったくといってびくともしない。100均のが発泡スチロールだとしたら、今かけられてる手錠はコンクリートと言ったところだろうか?それぐらいの違いは感じる。
幼馴染の空いている方の手がこちらへと伸びてくる……手には注射器のようなものを持ったまま。
……そして、俺の首筋にナイフの先端を向けるかのように注射器を打った。
「ふふっ……逃がさないからね……」
視界が暗転する最後に聞こえたのは幼馴染の不気味な笑い声だった。
今回の貢献度ランキング(なお、幼馴染、葵どちらに貢献したかは問わないものとする)
三位大和作戦(笑)
二位アメリカの刑務所で使われてそうな手錠
一位注射器
さあ、次回もサービスサービス!(意味深)
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