月夜ノ唄
青海 月渡
第1話 ゴミか?
―――「ゴミか?」
男がゴミ捨て場の中に座る女の前にしゃがんで低い声で吐き捨てる。
「……。」
「…30…いや、40代か?」
「ふんっ…失礼な。30で止めといてくれない?」
「俺は34だ。」
初対面なのにどこか落ち着く。
初対面なのに女の憂いた微笑みに男は胸が締め付けられる思いがしていた。
「…帰るところは?」
「ない。」
「めんどくさい荷物は?」
「沢山。…拾ってくれるの?一応まだ首輪は付いてる。」
「……。」
男は女の目の前にライターの火を向ける。
「…そうね。それくらいしてくれた方が私には丁度いいかも。」
男は女を抱き寄せた。
「……。」
「…そうね。私たち、どこかで出会ってるかも。…またそばに居させてくれる?」
「…当たり前だろ。」
何度も言うが2人は初対面だ。
なのに、不思議とどこかで会っている感じがした。でもその時はお互いがお互いの手を離した。
……そんな、切なく辛い記憶を2人が記憶の奥深くで共有していた。
――――――。
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