代表作にして見事な怪作である「ぬいぐるみ博物館へようこそ」、その作者である沼野まぬる先生の独特の雰囲気が遺憾なく発揮されております。ぬいぐるみとそこはかとない陰鬱なダークさ、実に得も言われぬぞわりとしたものを感じさせます。だからこそ、このオチに光るものがあるのですね。メインとなる推理部分はちょっと意地悪かもしれませんが、答えを見れば唸らされることでしょう。私は阿呆なので見事術中にはまり間違えました。不思議でぞわりとするまぬるワールド、是非ともお楽しみください。
ねずみのぬいぐるみが誰かに食べられてしまった! 犯人は部屋の中のぬいぐるみの誰なのか、というファンタジックなミステリー。登場人物がまぬるさんの他はぬいぐるみたち、というかわいいお話……かと思ったら、ぬいぐるみが食べられてしまうという衝撃のストーリー。あなたには、犯人がわかるでしょうか?先入観を持たずに読んだら……いや、難しいでしょう。