ペンペン大行進

番外編！ペンペン大行進なのー

　どさっ！

　魔法陣に 巨大な荷物がとどいた

　なんだろう？

　シャリーは箱を開けてびっくり中には 大人用のペンギンちゃんの着ぐるみが わんさか……

ライト？これまさか？

「ああ……エンドの提案が面白そうでね！のってみようかと……」

　提案ってまさか？

　そう……！

　名付けてペンペン大行進なのー！

　ばったり

　シャリーは 突っ伏した

「そうではないかと……」

　みんなで着たらたのしいのなのー

　エンドが 着ぐるみの上をくーるくる

　みんなで おしくらまんじゅう するのなの

　よく知ってるな！偉いなエンド！

　そこ！ほめない！

　シャリーが 突っ込んだ

「お金！大丈夫ですか？」

　君は心配症だね

　ライト様が 足を組みかえた

　町おこしになるし

　エンド目当てのギャラリーやら

　君のファンもいるしなんせ魔法学校の

　卒業生も集まるんだ！

　なぁに考えてるんですか！

　使い過ぎです！

　大丈夫ポケットマネーさ

　うー？ライトってお金もち

　楽しくやろう？

　えっと

　私のファンって

　私も着るんですか？

　もちろん！

　なのよー

　ばったり倒れるシャリーに

　エンドが ふよふよ飛びついた

みぃんなで 着るのなのー

「痛いってば」

　くいくい髪を 引っ張るエンドちゃん

「シャリーもきるのよー」

　こうなると

　テコでも動かないのがエンドちゃん

　卒業生ってミソノとかも？

「ああ……そうさ！たのしみだろ？」

　ライト……

「ん……」

　１回私に相談して下さい！

　ライト様はすっかりエンドに ベタ甘で

「シャリー……やきもちなのー？」

　と聞かれる始末

「エンドぉ」

　もう！

　やけくそに シュークリームを 頬張った

「おや……僕の分も」

「あげません！だれかれかまわず……甘ーいライトにはあげませんから！」

　ぷい

シャリーは カスタードで

　お腹を満たし口の周りを粉砂糖まみれにしていた

「シャリー？」

　はい？

　お顔見てごらん？

「なんですよ」

　わっ

　鏡を見ると粉砂糖魔人が立っていた

　はははは……

　ライトー！

　ライト様は腹を抱えて笑い

　シャリーの鼻を つついた

　可愛いな君は！

　シャリーのペンペン姿が 見たくてね

　ピンクのペンペンちゃんを買ったのさ

「褒めて誤魔化すつもりでしょ？」

　そうだよ……

　ぺちゃ……

シャリーは うなだれた

　この夫は〜っなのだ

　でも

　 「だぁい好きなのよー！ねぇシャリー」

「シャリー！君は思ってることぜー〜んぶ口と顔に出るね」

　パシパシ……シャリーは 自分の顔を 叩いてみた

「シャリー口にだしてたのよー」

　エンドが くすくす笑う

「やだ」

「愛してるよシャリー！エンド」

　ライト様が 書類から顔を上げた

　銀の 細縁のメガネを 外す

　やっぱりカッコイイ

　パシ

　シャリーは 口を覆った

　えっと……

　聞こえました？

　何がだい？

　シャリーあたふた……

　カッコイイって……

　ライト様が瞬く

　そして薔薇のように笑った

　今……聞こえた！

　きゃーーー！

　シャリーは 恥ずかしそうに スカートを握る

「シャリー！エンド！君たちは ベルカナの宝なんだよ」

　ふわ……ライト様の 手がシャリーの 頬を撫でた

　だから一緒にペンペンやろう？

　やろう？やろうって……ライトも？

　ああ……そのつもりだが？

「どこの世界に ペンギンの着ぐるみで行進する王が居るんですか？」

　仮にも古代王

　オマケに英雄王なんですよ！

　少しは威厳を！

　いいじゃないか！

　これくらい……

　はぁ……

　シャリーは ライト様の 手をとる

　じゃあ……

「じゃあ？」

　１回だけ……ですよ！

　やったね！

　ライト様と エンドのハイタッチ

　はめられたのではないだろうか？

　シャリーは 項垂れた

　エンドちゃん

　ペンペンに なってお尻ふりふり

　こうなのよー

　みんなに指導する

　みんなで可愛く悩殺するのー

　うーん

　単語を間違えて覚えたのではないだろうか

　今度 国語辞典でおしえなきゃ！

　ミソノは ふりふり上手である

　それにみとれて尻もちを つくハイツ

「大丈夫？」

　ライラに手を借りる

　カイルとライラの子は校長が みていた

　いや精鋭隊が これをやるとは思わないシャリーである

　はい！フリフリ

無理！エンド！萌える

　サイが 悶える

　精鋭隊の 女性陣の お尻ふりふりペンペン歩きに 悩殺された模様

　こんの！うわきもの！

　テアに ひっぱたかれていた

「はい！フリフリ！カイルもやるのなのー」

　いや

　威厳も何もあったもんじゃない

　ランドルも ほっぺが 赤いペンペンで参戦だ

　はい！フリフリ

　萌えるわー！

うるさーい

　あんたもきる！

　テアは 水色の着ぐるみを 取り出す

　いい！はい！ふりふり！

　テアは まんまとのせられたのか 熱血指導

　はい！フリフリ！

　はいオヤツよー

　用務員さんの クッキーに

　群がるペンペン達

　転ぶ！ドミノパッタンコン

　シャリーが 笑いこけた

　あうー

　そのシャリーを羽交い締めに するのが ライト様

　シャリー！

　はい……ふりふり

　やめてよね……ライトまでー

　こうして魔法学校の 日はくれたのである