カリンちゃん、10歳にして恋をします。
その恋のお相手は、お隣に住む大学生、19歳のお兄ちゃん。年の差! と思っていたら、お兄ちゃんには、26歳のお姉ちゃんがいたのです。
そのお姉ちゃんこそ、この物語の主人公の一人、博士と呼ばれる探求心の素晴らしい人でした。
カリンちゃんは、博士をとても尊敬しているのでしょう。恋のアドバイスをもらおうと、いろんな相談をします。
博士と呼ばれているお姉ちゃんは、カリンちゃんのために悩みを毎回、華麗に解決してくれるのです、が。
それがもうとにかく面白い。
いえ、二人はすごく真剣なのです。真剣なのですが、最初の犠牲者、つまり博士の弟くんの身に一体何が起きたのでしょうか。
ぜひ、本作を読んで頂きたいと思います。
お薦めいたします。
家に引きこもって怪しい(?)同人活動をしている女性、通称『博士』を慕っているのは、隣に住んでいる純粋な少女であるカリンちゃん。博士を『愛の探究者』だと思い込んでいるカリンちゃんは、博士に恋愛のアドバイスを求めにやってきます。博士の七色の声を使って、目的のキャラになり切る為の特訓を受け、恋愛の成就を目指していく。果たしてカリンちゃんに恋人は出来るのか?コミカルタッチで描かれる作品です。
個人的に気に入ったのは、毎回行われる、博士とカリンちゃんがキャラになりきる為の特訓場面。博士の七色の声、実際に聴いてみたいなぁと思ってしまいます。
全体的にテンポが良くて、気軽に楽しめる良作だと思います。
「妹が悪の幼女幹部になった件」「テイマーの生き方、歩み方」のSFの二大メガヒットを持つ、七瀬莉々子さんの最新作です。今回は、可愛らしい、ラブコメですね。だけど、これ、面白ーい! 1万字超のちょっと長い短編ですが、一気にスラスラと読まされます。
10歳のカリンちゃんは、お隣の白衣を着たお姉さんにあこがれています。お姉さんは、音声の商品を作ったり、パソコンのゲームを作ったり、薄い漫画(?)を描くのがお仕事なのです。詳細を聞いても、「もう少し大人になってからね」「愛の探究者なのさ」と、はぐらかされます。
そうか、愛の探究者なのか。カリンちゃんは、好きになった男の子とどうやったら恋人になれるのか、博士にアドバイスを求めます。
が、博士は、なぜか、いつも「メガスキ」「幼馴染」「方言少女」など、サブカルのキャラ指導をしてくるのです。
さてさて、最後に、カリンちゃんは幸せを掴めるのでしょうか?
実に見事な作品でした。テンポよく進み、飽きさせない。キャラ造形も個性的でかつ親しみやすい。確かな実力が伝わってくる作品でした。
なんてこと考えず、単にガハハと読めばいいんですけどね。
皆さんもガハハってどうぞ。