短歌とは三十一という限られた文字数の中でどれだけの表現ができるかを昇華していくものだと思うのですが、サ行さんの短歌はその枠の自由さが、とても軽やかで良い。驚きと共に「いいなあ。」という想いを抱いてしまう作品ばかりでした。才能ってまだまだ色々なところに隠れているものだなあ、と。
【わたしたち〜】のスカートの比喩表現はサ行さんの作風のようにふわりはらりと美しく、【気怠げな〜】は強い表現の中に「あるある」の精度も含まれている。
で、私はこの一首を見て本当に驚かされたのですが【♩×♩(タンとタン)〜】は「やられたな!」と。四分音符で短歌を表現していいんだ、と思わず唸ってしまいました。サ行さんは記号や、言葉の選択が非常に面白く、「次はどんな手で来るんだろう。」と思わずまた覗きたくなる。
一首一首が非常に強い強度で、私自身も短歌を作り始めて日が浅いのですが、このような作品を作っていきたいと思わされました。