理想郷
正体不メェェェェェェェェェ
おはよう
部活のために、私はいつも午前5時には起きている。
「おはようママ」
「あらおはよう、りっちゃん。」
母はいつもその時にはご飯を作ってくれていて、不自由ない生活を送っている。
「いただきます」
この日はハンバーグだった。いつも学校で食べれてない分、ここで食べてる。
「おいしーい!」
「よかった。今日はちょっと市販のお肉を使って…」
「え?いつもどこで買ってるの?」
「あら間違えちゃった。ふふ、市販以外どこで買うっていうのよ〜、ふふっ」
「あははっ、流石に家畜とか買ってる場所から直輸入するわけないよね」
この日はなぜか母が仕事へ行くのが早かった。
仕事の内容は聞くと誤魔化されて教えてくれないけど、偉いお仕事みたい。
「ごちそうさまでした!」
「食器は自分で洗ってね、お母さん仕事行くから」
「え?早くない?どうしたの?」
「ちょっとトラブルが起きちゃったみたいでね」
「ふーん、そっか!いってらっしゃい!がんばってね!」
「行ってきます」
「はいはーい!がんばってねー!」
この日は休日で、母とカラオケに行くことになっていた。
初めてカラオケに行くなら、やっぱり母と一緒が良かった。
「ママおはよう!今日のカラオケ、何時から?」
「」
「ね、ねぇ、ママ?」
「ごめんね、りっちゃん、今お母さん忙しいからまだ待っててね」
「ママ…?忙しいって……?」
母は天井をぼーっと見つめているだけだった。
「ママ!」
「利津子、こんなことをしてないで現実を見なさい」
「っ?え?」
「あらおはよう、りっちゃん。」
「……」
「どうしたの?暗い顔して。」
「ママ、今日のカラオケ何時から?」
「あ!今日はカラオケだったわね!うーんと…ごめんなさい。今日もお仕事なのよ。」
「なんで」
「どうしたの?怖いわ、りっ
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