月日を経た輝かしい今に
天照うた @詩だった人
人生とは旅のようなものだ……そうやって、私はどこかに書いたことがある。
この作品で50作品目となる、私こと詩。
少しの時間だけ、独り言に付き合って欲しい。
昔、私は毎日を
小学校時代に言われてとても衝撃的だった言葉がひとつ、ある。
「いらない」
私はそのころなんだか自暴自棄で、何もできていなかった。自分の果たす役割を果たし切れていなかった。その時に言われたストレートな言葉。それがこれだった。
その時から私は私自身を変えた。弱みなんて見せられなくなった。どうしたらいのかわからなくて、誰にも相談できずに泣いた。
私はなにかを果たさなければこの世で生きていてはいけないのかなってずっと考えてた。私にすべきことはなんだろなって考えて、結局何もわからなくなった。
自分で言うのもなんだけど、私はその集団のなかでは勉強が出来た。ずば抜けていたと思う。だからそれが自分の道なのかなって信じて……分かれ道を進んだ。
結論から言うとするなら、それは完全な間違いだった。私は自分を過信しすぎていた。
私の力なんてこれっぽちで、なにもできない子どもだった。勉強なんて得意なんかじゃなかった。
完全に道が消えたように思えた。周囲が白くなって、消えて、ひとりきりで残されたようだった。誰に手を伸ばせば助けてもらえるのか分からなかった。
その時に……出会ったのがここだった。
私はなにもできない、いらない存在。だけど、どんなに下手な私だって、みんなは認めてくれた。私が今まで投稿を続けられているのは、私の心を突き動かすのは、他でもない「いいね」や「応援」の温かさだ。
最初はわかっていた。インターネットは怖くって、得体も知れない人たちとの関わりだって。あんまり依存しちゃいけないって。
それなのに、ここは私の居場所になった。
だって、私なんて何にも出来なくて、惨めで、見た目も良くなくて。そんな現実とは違って、ここは私のままを受け入れてくれたんだもん。
インターネットは怖い、小さい頃からそう教えられてきた。
でも私にとってここは
でも……時々考えてしまう。私はこのままでいいのかって。私の旅の終着点って、どこなのかって。
私は小説が好きだ。文を書くこと、読むこと。全部が楽しいし、他の何にも耐えがたいもの。だけど、私には光るようななにかがない。ここにいてわかった。私はここの世界が好きだけれど、きっとここでは生きていけない。
だったら私のゴールはどこにある? ……きっと、私が嫌いな現実にあるんだよね。
目を向けたくない現実のどこにその輝かしいものはあるのだろうか。どうやったら見つけられる?
きっとそれは、日々を歩んでいくことでしか手に入れられない。
私は生きていくしかないんだ、この現実で。
ずっとここにいたいって思ってる。でもどう足掻いても私はここでは生きられないから。
まだ分からない。私の生き方、夢。私が旅を続ける意味。
でもきっとどこかにそれがあると信じて、私はまた歩み続ける。
どこまでも果てしない、美しい風景を眺めながら。
月日を経た輝かしい今に 天照うた @詩だった人 @umiuta
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます