6章『能力=ミーム汚染』

1話「菩薩というか首無し死体(1)」

ごうごうと多少の熱気を感じながら、汽車の座席に座っている。

「【菩薩】さん、【菩薩】さん。起きてます?寝てます?」

【菩薩】はにこりと微笑んだ。

「どっちだこれ。」

「(人魚語)」

「…………あ、やっぱりそう思う?」

「でも確認しよっか。……起きてるなら手を挙げてください。」

【菩薩】は片方の手で拳を作り、【警告】の額を軽く小突いた。

「起きてますよね?」

「起きてるんですよね?」

【菩薩】は抱えていた頭を座席に置き、【警告】に抱きついた。

「ぉお〜〜〜っ!?!?びっくりして変な反応しかけましたけど〜〜!?!?」

「(人魚語)」

「も〜……。暑苦しいしぬちょぬちょしてるから抱きつかないで2人共…………。」

「(人魚語)」

「そんな事言わないでよ、2人共可愛いんだから。」

「(人魚語)」

「それはちゃんと謝るよ。ごめんなさい。」

「(人魚語)」

「(人魚語)」

「(人魚語)」

「(人魚語)」

「(人魚語)」

【菩薩】と【警告】は座席に座り直してのんびりと【生命】の話を聞き続けた。

【菩薩】は顔のところが腹にくるように太腿の上に自分の頭を置いて、【警告】はうっとりと頬を赤らめながら。




ドカンッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!

という物音とそれで生じた衝撃からの揺れで会話が止まる。

「な……なに……?」

「(人魚語)」

「あ、やっぱりそんな感じ?」

「よ〜し。じゃあ全員指示通りで。」

座席から立ち上がり、各々配置につく。

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