幼馴染との深い絆と喪失感、再会への切実な願いが丁寧に描かれていているショートストーリーです。水中の金魚に例えた序盤の描写はとても繊細で、主人公の安心と孤独、流される感覚が鮮明に伝わってきました。何らかのトラブルに巻き込まれ、突然、忽然と消えてしまった幼馴染への思いは、日常の細やかな記憶や習慣を通して描かれているからこそ、何とも言えなく切ない気持ちにさせられます。人生ってこういうこと起こりますよね。きっとこれからも。