徒歩30秒の心霊スポット
知因子雨読(ちいんし・うどく)
徒歩30秒の心霊スポット
東京都国立市で線路沿いのアパートに住んでいた頃、徒歩30秒の場所に踏切があって、そこを通らなくてはどこにも行けないのだけれど、ある日の深夜コンビニに出かけると『心霊スポット』に関するムック本が気になって立ち読みしてみたら、その踏切が心霊スポットとして紹介されていた。自殺者が多いのが原因だそうである。実際にその踏切には地蔵が祀られていて、多くの花束がたむけられていたから、前から知ってはいた。そこはJRの高架化計画によって近いうちにアパートも立ち退きになると聞いていて、そういうこともあって家賃が安かったものだから選んだ物件。しかしなかなか引越しの準備ができなくて、周囲は引っ越しても僕は残っていて。2階の人が深夜になるとゾンビのゲームをやっていてうるさくてたまらなかった。けれども後で大家さんに訊いてみると、もう既に2階には誰も住んでいなかったとのこと。そうすると連日聞こえてきたゾンビのような叫び声は何だったのか。気になりつつも僕は立ち退き、JRの高架化計画によってその踏切は今はもうないけれど、地蔵は残ってるかも。今でも深夜に声が聞こえるのかどうかは確かめてない。(了)
徒歩30秒の心霊スポット 知因子雨読(ちいんし・うどく) @shinichikudoh
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