カクヨム警察に捕まりました!

桃源郷

完了通知悪用系作家!

「あ、出てきましたね!」


「桃◯郷氏!現在の心境は?!カクヨムの機能を悪用してまで読者が欲しかったんですか?!」


「…だってしょうがないじゃないか!知らなかったんだから!僕は読者さんが喜んでくれると思って…」

 カメラに向かってそう叫びながらカクヨム警察に連行される。


「何度も物語の完了通知を送ったとして、作家の桃◯郷氏が逮捕されました!現場の様子は以上です。スタジオにお返しします」



「今回捕まった【完了通知悪用系作家】の桃◯郷氏は『知らなかった』などと供述しておりますが、知らなければ何をやってもいいのか…という話になりますよね〜」

「そうですね。まずカクヨムの機能について知らないというのは、作家としてはありえないことですよね。何度も完了通知を受け取る側としては迷惑このうえない話です」

「私も終わったはずの小説なのに何度も完了通知が来ることを考えると…身の毛がよだちます…ブルッ」


「今回捕まった桃源◯氏ですが、同氏は

『次の話…第二部に繋がる微妙な時期だったんだ!…、一度連載中に戻さないと新しいエピソードの下書きも作れないんだから、しょうがないじゃないか』

 などと自分勝手なことを言っているようですね。

 更に、カクヨム側が提供している『下書き共有機能』についても知らなかったなどと供述しています」

「え?公開前に第三者に原稿をチェックしてもらえる『下書き共有機能』を知らなかったんですか?…信じられません」


「ここで、今回の事件について街の人の声を聞いてみました、VTRどうぞ」


『完了通知悪用系作家?…クソっすね』

『何回も完了通知送ってくるとかありえないんですけど〜』

『知らなかったとか言ってるみたいですけど、それで被害に遭った人のことを考えると無責任すぎますよね』

『あ?通知悪用系?ゴミよゴミ、社会のゴミ』



「…街行く人もかなり怒り心頭、といった様子ですね」

「不要な通知を何回も送ったのだから当然だと思います。それはそうと、カクヨムの機能として、【一度完結済にすると、新しくエピソードの下書きを作れない】というのは私も初めて知りました」

「完結しているのだから、新しいエピソードは作れないのは当たり前といえば当たり前ですよね。ですが、例えば第一部完結にして、暫くしてから第二部を再開したい、という場合は注意が必要です」

「具体的にどういった対策が必要ですか?」

「はい。まず簡単なのが第一部と第二部を別作品として投稿する、ということです」

「なるほど、そうすれば第二部公開前に下書きは沢山作れますよね」

「ですが注意しなければならないのは、そうすると作家側が同じ作品と認識しているのに、評価が割れてしまう、ということです」

「?…つまりどういうことだってばよ?」

「同じ作品であるならば、同じ作品として継続してエピソードを公開した方が、今まで得た星やレビューなんかを活かしやすい、ということです。新たに別作品として公開してしまうと、評価も一からです」

「なるほど、そういうことですか!」

「はい、カクヨムの仕様として、星やレビュー等の評価でホーム画面への露出度が変わってくると認識しております。とすると、作家側としては継続して投稿した方が露出の増加が期待出来るわけです」

「ふむふむ。では最初から完結済にしない方がいいんじゃないですか?」

「仰る通りです。しかし読者の動向として、エタる心配のない完結済作品を優先して読む、といった方も多くおられます。それを見越して作家側は、一度完結済にしておいて、評価が積み重なるのを待ちつつエピソードのストックをためて再度公開する、という手法をとる方もおられます」

「それってズルくないですか?」

「ここは意見がわかれるところだと思いますが、ただ漫然と投稿するよりは、調べて行動に移しているという点ではマーケティングとして評価できると思います。ですがやはり物語の面白さが一番の評価ポイントですけどね」

「なるほど、理解は出来ますが私は物語を継続させるならやっぱり公開済のままにするのが真っ向勝負って気がして好きですね」

「その通りですね。なので小説を書く方は完結済にするときはその物語を本当に終わらせるのか、継続予定なのか、をよく考えた方が良いと思います。

 特に働きながら小説を書いてる人は作品を書く時間も限られていますので、終わらせるつもりがなくても、『一度区切りのいいところで休憩をとりたい…』と思う気持ちもよくわかります」

「エタるよりかはいいかもしれません…、ですが読者さんに迷惑をかけたらいけません!」

「はい。ですので今回逮捕された◯源郷氏には十分反省して貰いたいものです」

「そうです!そういったご指摘を頂けるのは作家としては新しい気付きになります。きちんと更生して下さい」


 桃源◯「本当にすみませんでした!」




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 というわけで、何度も完了通知を受け取られた方、ご迷惑をおかけして本当にすみませんでした。


 私もレビューでご指摘頂けなければ、そのことに気付けないままだったと思います。

 完了通知がいくことは知っていたはずなのに、そのことに考えが及ばなかったのは単なる想像力不足であります。

 申し訳ありませんm(_ _)m


 あと、どさくさに紛れて【余話】を公開していたのですが、これも第二部公開してからにすれば良かったかもしれないと反省しております。

 書いた以上、早く読んでほしいという欲求を抑えられませんでした汗


 とにかく自分なりに頑張って面白い作品を書きたいと思いますので、よかったらまた読んでくれると嬉しいです。


 最後に、ご指摘頂いた方には心より感謝申し上げます。

 ありがとうございました!


 追記)作者フォローしてると新作の一話完結作品でも完了通知いくのでしょうか?……汗

 もしそうならこの話の通知行くかも知れません。

 m(_ _)m

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