架空の世界を舞台としたファンタジー小説です。
主人公はその広大な世界を渡り歩き、1~10話程度のエピソード単位で物語が綴られていきます。
ファンタジー小説とはいっても、モンスターと冒険者が繰り広げる古き良き活劇の物語ではありません。
群雄割拠の果てに生まれた「賊」という人種が幅を利かせる中で、様々な思惑を持って日々を生きる人々の人生譚です。
武威を振るう冒険者、彼らを支える冒険者ギルド、そんな混迷の中で暗躍する領主とその思惑を体現する騎士。
ひとりひとりが、この世界に息づいています。
そんな世界を隅から隅までしゃぶりつくさせようという狂気じみた文才を感じました。
考察や妄想に浸るもよし、主要キャラと主人公の掛け合い《エピソード》をひたむきに追うもよし。
あなただけの楽しみ方が、きっと見つかるはずです。