落ちこぼれの召喚士、少しばかり訳ありの過去を持っているだけで自分は無能ですが悪事を働く転生者たちに天誅をします
人中の蝮
第1話、無能召喚士、その名は・・・
どうも、初めまして自分の名前はディート・ササンドールと言います。
家は王家に仕えている侯爵家でありとても恵まれた環境に生まれ育ったと思っています。
少しばかり普通と違うのは・・・・転生者だと言うことだけです。
前世ではこことは違う世界の日本で生まれてある人物に仕えて色々と戦い続けて100歳近くまで生きられたのですが不幸な事に最後の最後でで命を落としてしまいました。
そこで異世界転生をしてみませんかと女神様に誘われて色んな人が能力上昇や特殊な力を手に入れて転生など果たしました。
自分も何が手に入るのであろうかと楽しみにしていましたが自分は魂に入る量がなさ過ぎて与えられる力もなく能力も上げてしまうと魂が持たずに消滅してしまうと理由に何も貰えませんでした。
・・・自分の無能過ぎて泣けてきましたよ、普通の人すら貰えていると言うか与えられる力に耐えられないって・・・どれだけ自分は無能なのですかと思ってしまいました。
そんな事で何も特典はなしで転生してしまいました。それも異世界での魔法も殆ど習得できないと言われた上で転生させられてしまった。
力も平均以下で魔力も弱くその上に自分が転生した世界にも複数の転生者達がいるってこれってかなりやばくないですか。
だってどの作品でも転生者って・・・その言い方が悪いのは分かっていますが民度がかなり悪いじゃないですか。
その気になれば確かにもう少しだけ強くなれますけどそれは基本的にするつもりはないし理由もなしでやれば・・・自分の大将になんと怒られるのかわかったものではないからな。
自分も転生者なのですけど・・・ともかくそんな危険な人たちと出来る限りに関わりたくないとして領国で静かに暮らしていけたらいいなと考えていました。
でもやはり貴族だとして貴族なりの問題がありまして後継者争いと言うべきでしょうか。
自分は間違いなく無能な貴族であり一つ年下の弟は本当に天才でありまた2つほど下の妹も優秀であり無能なのはこの子供たちの中で自分だけと言う事態になっています。
それでもこうして居られるのは当主の父上が人格者でありどんなに力がなくても一人前になるまではしっかりと面倒を見ると言い切ってこうして大切に育てくれました。
本当に両親には恵まれたと心の底からそう感じています。
母親は自分が生まれてくる時に亡くなってしまったけどそれでも自分の命よりも子供を優先にするとても優しい母親だったとメイドさんたちからも聞いていた。
ならば少なくても母親の名前を穢さないように生きなくてはならないとしてせめてと思いで小さい頃から勉強を励み、そして前世の知識を利用して領国を豊かにさせてきた。
その為に父上や領民からはとても信用されていますが弟や妹・・・そして腹違いの母親からはとても疎まれているのが今の現状です。
そして今、自分は15となり貴族の子として王立アルカナ学園に向かわないといけなくなっていた。
自分は昔から才能がなく自分よりも半分ほどの重さの存在しか召喚出来ずに無能だと周りから馬鹿にされていた。
馬鹿にしてこないのは領民、メイドたちそして父上だけであった。
特に父上はたとえ魔法が使えなくてもは領民の為に必死に頑張れば立派な貴族になれるとして励ましてくれて本当に心の底から良い父親に恵まれたとして運命に感謝をしていた。
そしてその者たちに認められようとして自分は数多くの事をして実績を作った。
だからこそ父上は自分の内政の手腕を見てたとして魔法が使えなくても当主として役目を果たせると言って無理に学園に入学しなくても良いと心配そうにして止めてくれていた。
父上は自分のことを心配してくれていたのは言葉からも表情からも理解をしていたが自分は返答をするのだった。
「父上の優しさは本当に嬉しい限りです。ここまで優しい父上の子供として生まれたことは本当に誇りに思っています。だからこそこのササンドール家の名前・・・何よりも父上と母上の名前を穢させたくないのです。辛いことは理解をしておりますが頑張って学園生活をしたいと思います」
そう、貴族なのに学園に入らないのはこれ以上もない程に馬鹿にされることでありその人物はもちろんの事、その家や親までも不名誉として残ってしまうのだ。
自分だけならば行かなくても良いかなと考えていたけど家や親までもそんなことになるのはとても嫌だと考えたので嫌々であるが入学する事にした。
父上に出発するお別れをする為に挨拶をしていた。外では馬車も用意されて荷物もしまい込んですぐにでも出られる支度をしてから会いに来ていた。
「それでは父上、行って参ります。父上、体調には気を付けてください」
「お前もなディート、夏休みぐらいはしっかりと家に帰ってくるだぞ」
父上は寂しそうにしながら自分のことを見送ってくれた。
自分も少しばかり寂しいですがこれは貴族として宿命としてこちらも辛いのですが出発をしたのであった。
「住み慣れた邸がどんどん離れていくな・・・こうしていると改めてこれから大変な場所に向かうなと感じるな」
そうして馬車の中で座っている向かい側の着いてきた金髪のロングヘアーをしているメイドのアーナに声をかけていた。
「はい、ディート様。もしも辛ければ今からでも帰りませんか。旦那様もきっと分かってくれますよ」
「気持ちは嬉しいけどアーナ、これは自分の意思で向かうと決めたのだ。そう簡単に諦められないよ、ここで自分が逃げてしまえば家や両親に不名誉として残ってしまうどころか、最悪、家が没落してしまう可能性だってあるのだ。それを防ぐためにもな」
そう、家が没落してしまうと言うことはつまりそこで働いている者たちも路頭に迷ってしまうかもしれないのだ。
しかもこの時代的に路頭に迷うのは死に直結してしまう可能性が高いのでその意味でも自分は逃げ出すわけには行かなかった。
たとえ、無能な貴族として馬鹿にされようとも領民や家の為に自分はとても過酷になるだろう旅路をすることに決めたのであった。
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