学生篇
学生篇ー1
波乱を感じる始まり
俺の目の前にはサグラダファミリアかヴェルサイユ宮殿を彷彿とさせる、縦も横もバカでかい建造物がある。
というかもはやバチカン市国じゃない?何言ってんだ俺は・・・・
何を隠そうこのバカデカ建造物こそが学院だ。
名称は確か『マギウォーリア学園』・・・・多分。
正式名称はもっと長いかった・・・・気がする。
この学院を一言で言えば『結果主義と実力主義の塊』
なんでも、準主席か主席を取れば学院に対して制限ありの命令権を得られるらしい。やりすぎじゃね?
それに種族もいろいろといる。(ハイ)エルフ・ドワーフ・アマゾネス・獣人・その他諸々。
学科も様々。戦闘面で言えば『戦士学科』と『魔術学科』。
そしてその両方の講義を取る『魔術戦士学科』がある。俺は特に決めていない。
寮もいろいろ・・・というか権威主義(?)か身分主義だ。
貴族寮と一般寮(通称:平民寮)に分かれている。
平民出身の俺は、一般寮。
★
そんなこんなで入学式。
学長の長い話を両方の耳で出し入れしつつ、俺は目を動かし、あの魔法を撃った女性がいるか確認したが見る限りいない。
そりゃそうだ。目算1000人はいる、すべての生徒教員をこの目に入れることはできない。
それに身分によっている場所違う。
大貴族とかはほっとんど上の席に優雅に座って、俺ら平民は下で立たされている。
割と身分主義である。
隣のやつとか見てると、あくびしてる男エルフとかがいる。
どの世界でもこういうのは変わらないな。前世の俺みたい。
★
入学式が終わると全員が寮に帰る。
寮も寮でバカでかい。
だが一般寮よりも貴族寮の方が大きいのはご察しの通り。
主席になれば貴族寮に移れる権利を得られるとかなんとか・・・・
マイア姉さんが実際に移ったところを見ると本当なんだろうな。
「紅茶が格別おいしーーい!!!」とか手紙に書いてあったし・・・
ふつう紅茶だけの関心を抱かないと思う。
そんな考えを胸に俺はベットにダイブする。
今の俺ができることは何もない。
新一年生は一か月間、学院内の施設が利用できない上に研究者や講師に会うことができないのだ。生活に慣れさせるためだろうか?
つまり、あの魔法に関する調べ物の類ができない。
まぁ、何とかなるか。
★
そう思っていた時期が俺にもありました。
絶賛、身分を問わないいじめにあっていまーす。
始まりはあれだ。
魔法学の講義で先生が出した『魔法適正を判断する水晶』のせいだ。
その水晶を簡潔に言えば、触れた者の魔法の適正を色で現出するというものだ。
俺は何色だったか?黒と灰色。
何でもその色は闇魔法などの・・・いわゆる漫画の敵サイドがよく使う魔法の適正を意味するらしい。
まぁ、今のを聞いてどういじめられるかは大体察せられるだろう。
そう。『あいつは将来大悪党になるとか』、『性根が腐ったゴミ野郎』などと言われる結果に。
闇魔法なんて知らない。
何なら詠唱について言えば一文字も知らん。
闇魔法は禁術が多すぎるんだよ!!
自分で言うのもなんだが、学生生活にこれ以上の波乱がおきそうな気がする。
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