波風のない日々を願った俺に、彼女たちは騒がしすぎる

Soluto

プロローグ

ちょっとした好奇心。

ちょっとした勇気。

……それだけのはずだった。


ほんの小さな出来事が、あっという間に広まって。

からかいは嘲笑に変わり、やがて──俺(塩見しおみれい)は居場所を失った。


守れなかったものがあった。

取り戻せないものもあった。

だからもう、深く関わるのはやめた。


余計なことをしなければ、誰にも傷つけられない。

踏み込まなければ、踏みにじられることもない。


それでいい。

今の俺には、それしかない。


だから俺は願う。

この先もどうか、波風のない平凡な日々が続きますように──。

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