両側、で

穏眠そろ

第1話

「ちょっと僕と一緒にいてくれませんか。僕と付き合ってください」


彼女は無言でニコッと笑って頷いてくれた。

僕は、ただ、それだけで嬉しくてたまらなかった。


この世には神様がいて、僕に最高のプレゼントをしてくれたんだと思った。


ただ、今思うと、当時、返事をする力がなく、彼女は無言でニコッと笑って頷くことが精一杯だっのだと後から気づいた。


僕は、バカ、だった。

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