変わりゆく関係

第14話 他意はないよ

少しずつ夏の気配を感じる青空の下で僕は今、駅前で人を待っている。街ゆく人々の服装も、少しづつ薄くなっていることも見てればわかる。


「おまたせ!」


後ろから声をかけられる。


そこに居たのは、瀬川かれん。僕の幼馴染だ。

そう俺はこれからかれんと出掛けるのだ。実は前回の3にんで行ったあと、かれんから「もう1回どこかに行きたい」と連絡があったのだ。


「じゃあすみれも誘うか」と言うと、すみれは用事あるみたいだとかれんが言っていた。

さすが連絡が早いなかれんは


「今日は行きたいところがあるのか?」


「うん、水族館行ってみたくて」


「そっか、じゃあ行こうぜ」


「うん」


水族館か、しばらく行ってないし楽しみだと素直に思いながら電車に乗る。

あ、そういえば


「なぁかれん」


「ん?なに?」


「そういえばなんで急に出かけたいとか言い出したんだ?」


「あ〜聞いちゃう?って言ってもほらこの前すみれと3人で言った時邪魔が入ったからあんま楽しめなかったからやり直したいなーって」


「あ、そういうこと」


確かにめちゃくちゃ100パーセント楽しかったかと言われればそうでもない。特に絡まれた本人のかれんはその怖さなんかからあまり楽しめなかったのだろう。

だったら今日はとことん楽しませようと心に誓う僕であった。


「だったらすみれが来れなくて残念だな」


「うん…」


でもどうしてだろう少しかれんの顔に不安や申し訳なさを感じる気がする。


可愛い動物が書かれたチケットを僕たちは入口の人に渡す。どうやらその日はなんかキャンペーン中だったらしく、ひとり1枚動物のステッカーが貰えた。


「悠也なんだった?」


そう言われてイワシのステッカーをかれんに見せる。なんでイワシなん?なんかもうちょっといい感じの動物いなかったの?と思ってしまったのは内緒だ。

うんうんと満足そうなかれん。


「私はいるかだよ。やっぱ可愛いものは可愛いものに吸い寄せられるんだよ」


ドヤるかれんに微笑みながら僕たちは歩みを進める。


「わぁ〜悠也見て」


こんなふうに子供のようにはしゃぐかれんを見るのは久しぶりだ

目の前には大水槽。この水族館一番の目玉の水槽だ。


イワシの群れ、えい、ウツボ、シロワニだっている。


「綺麗だな」

「うん……」


ここで「でも君の方が綺麗だ」とか言えるほど僕はキザじゃない


「ねぇ悠也?私ひとつ謝らないといけないことがあるの」


かれんが謝ること?少なくとも僕が思い当たることはない


「実はすみれが今日来れないって嘘なんだ。本当はすみれに今日のことは伝えてない」


「どうしてそんなことを?……」


それは僕の心から出た声である。2人が仲が悪いということなのだろうか?そんな気配は感じなかったのに、


「だって……」


そう言ってかれんは少し背伸びをして僕の耳元で囁くように言う。


「私だって悠也との2人きりの思いで欲しかったんだもん」


「え」


さっきまでの子供のような笑顔とは打って変わって、照れているように頬を赤くして俯くかれんの表情に思わずドキッとしてしまった。今も僕の心臓はドクドク言っているのがわかる。


「でも特に、他意はないよ」


俺の隣から俺の視界の真ん中に移動してきたかれんはすっきりした表情で微笑みながら僕にそう言う。


これで他意がない。今の俺にはその言葉を信じることができなかった。


こんなの思っちゃうじゃん。

かれんが僕のこと好きなのかもって……


*****

こんにちはゆるせんです。

いよいよ2章開幕!メインはかれんか?と思ったそこの方、それはどうでしょう読んでからのお楽しみです。


興味がある方は僕のあとがき?みたいなのを読んでみてください。

物語にはまじで一切関係ないので僕の生態系とか書いてる時の心情なんかを書いてるので……


引き続き頑張りますのでぜひ☆☆☆を★★★にしてこの作品を広めてください!


新作出しました!タイトルは「隣のお嬢様が庶民的すぎる」です。ほのぼの系で書いてます。是非チェックお願いします!!

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