やらかし系バイト女子⭐︎れいらちゃん

あかねれいな

第1話

「よーし!これで準備オッケー!」


今日はれいらちゃんの初出勤の日だった。朝からワクワクソワソワしていた。


登校中にはペットボトルを踏み、滑って転ぶ。授業中となればタブレットを机から落としてしまう。

お昼はお弁当を忘れたことに気づき、財布も持ってくるのも忘れて、友達に貸してもらっていた。

そんなこんなで長ーい学校の時間は終わったのだ。


れいらは忘れ物がないか最終チェックをしていた。


「ゴムも何個か入れてあるし、折り畳み傘も入ってる…それに、何かあった用の千円もポーチの中に入ってるし、財布だって入ってる」


…よし!大丈夫!


れいらは勢いよく家を飛び出して駐輪場へと向かった。



— —駐輪場にて


 「あれ〜?どこにやったかな?」


れいらは焦りながら自転車の鍵を探し始めた。しかし、リュックのどこを探しても見当たらない。


やばいやばいやばいやばい!!!…一旦落ち着こ?こういうときは落ち着くのが大事だってどっかの誰かが言ってた気がする。…言ってたよね…?


れいらは目を瞑って深呼吸をしてもう一度自転車を見つめた。ふと鍵のところを見た。


「あ、あれ?ついてるじゃん!!」


れいらの声が駐輪場響いた。

無くしたと思っていた自転車の鍵が刺さっていたのだ。これでお母さんに怒られずに済むと思い、安堵で泣きそうだった。


…良かった!あって良かった!!これでようやくバイトに行けるぞ!!


れいらは急いでバイト先に突っ走った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る