家族は愛憎の対象。
でも、それは心のどこかで分かり合える事を、期待しているから。
怒って泣いて、怒って泣いて、少しだけ笑い合う。
その繰り返しが、きっと真っ当な家族な形。
『私』はその繰り返しを、決して放棄しない。
その繰り返しを放棄する事は、家族を放棄する事と同じ事だと、きっと分かっているから。
『私』の夢は、現実の私にも痛痒を与えるけど、その傍らには奇縁によって結ばれた新たな家族の姿があった。
『私』は家族に翻弄され、〝私〟は家族によって救われる。
これはそんな、一寸奇妙な家族を描いた、縁と縁で繋がった物語。