第40話

「おい!」


ボクは声をかけられた。



「…ルカさん?どうしたんですか?」


「話そうとしてたよな?なんか」


「いえ、特に大丈夫です。」


「そうか…だが、なんかあったらいつでも相談しろよ!」


「お気遣いありがとうございます。ルカさん」


やりとりを終えてボクはルカさんと別れた。



(ルカさんも心配してくれるんですね)

ボクはそう思いながら、帰宅した。




ー 東京都 某所 ー


「はぁ…あいつ隠し事下手だな…例のあれ調べてくれた?」


「はい調べております。東京某所 バレエの会場にしていた場所、霊障事案があります。陰陽師(祓い屋)方が対処し始めてるとのことです。如何しますか?」


「取り敢えず…祓い屋連中が祓いに成功したかどうか様子見だな…場合によっては俺たちが出張るしかねぇ」


「わかりました。そのように皆に伝えておきます。」


「おう、いつもありがとうな!」


「いいんですよ…」




翌朝


鍵沼さんが知り合いに頼んでくれたみたいで今日祓いを行うそうです。ボク達は居ても邪魔になりそうなので事務所に待機することにした。


「やっぱりうち、らんらんを助けたい…行ってくる!」


「霞美ちゃん待って 社長の知り合いに任せれば大丈夫だから」


「でも!」


「あの…楓さんは今日来てないんですか?」


「楓君は家の人とちゃんと話し合みたい…そろそろ行く時間だと思うわ」


「ボク心配なので楓さんと一緒に行きます!」


「瑠璃君、家族間の話し合いに部外者は」


「わかっています。でも行かないといけない気がして」


「そこまでいうのならわかったわ…私も一緒に行きましょ」


「うちは、行かない!らんらんの事心配だから」


「わかったわ…社長に言っとく…邪魔にならなければ言っていいか、聞くわ」


「鹿嶋っち!ありがとう!」


鹿嶋さんは鍵沼さんに電話をした。


「いいみたい!社長の側離れなければいいって」


「良かったですね!霞美さん!」


「うん!じゃあうち、行ってくる!鍵沼っちにも瑠璃っち達のこと伝えておくね!」


「はい!」


ボク達はそれぞれの場所に向かう事となった。


ボクは丁度行こうとしていた楓さんを捕まえて共に行く旨を伝えた。


「私と一緒に?」


「はい!お供させてください。」


「でも…」


ボクは目をじーっと見つめたせいか


「わかりました。なので、そんな目をしないでください。」


「わかりました!ありがとうございます!」


鹿嶋さん運転で楓さんの実家に向かった。


ボクが楓さんと交流して出発した頃、霞美さんは急いで現場に向かった。


「やっと着いた〜あ!鍵沼っち!」


「霞美ちゃん来たんだね!僕のそばから離れずに」


「わかった」

(すごい人達鍵沼っちの知り合いか〜でも鍵沼っちって天狗なんじゃ?今いる人達も天狗なのかなけどなんか違う気がする)


すると人が近づいてきた。


「蘆屋さま準備が整いました。」


「ご苦労様…あ」

その人は準備が出来たことを伝えた後去っていった。


「蘆屋?待って鍵沼っち、蘆屋ってどういう事?え?」


(しまったー伝わってなかった人いたのか!)


「僕は…僕の本当の正体は天狗ではないんだ」


「うん…」


「僕の正体は普通の人」

「いた!」

すると、鍵沼さん…改めて蘆屋さんの頭をチョップした女性がいた


「ごめんなさいね…色々とあって身分とか隠しているの…でも今はいいわ…あ!ごめんなさい自己紹介してなかったわね!私は蘆屋家傘下の霜田麻衣子よろしくね…えっと」


「え?あ、ご丁寧に…うちは、芝山霞美…よろしく」


「あら、こちらこそよろしくね!霞美ちゃん」


「色々と説明するわね!彼は今、鍵沼秋桐という偽名で過ごしている…本当は蘆屋秋桐って名前なの陰陽連関東担当が蘆屋家 今、なぜ偽名なのかは言えないけれどね」


霞美さんはいろんな情報を聞いて、鳩が豆鉄砲くらったかのように呆然としていた。


「だよね…おーい霞美ちゃん大丈夫?」


「い、い、いままで何で黙って騙してたの!」


怒りが爆発し鍵沼さんを問い詰める霞美さん


「あはは…」




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