35話

次の日

「楓っちと瑠璃っち洋服とか選びに行かない?」


「え?」


「だって〜たまには着たことない洋服とか挑戦してみたいじゃん!」


「たまには…いいですね!」

ニコリと笑う楓さん

「でも、どこ行くんですか?」


「渋谷行って〜原宿にも行って〜色々と楽しまないとね!」


「そうですね…初めてです。私は」


「そうだったんですね!楓さん」


「家が家でしたので…」

暗い雰囲気になったが、


「今は、そういう感じ無しで今から行こう!」


「今から?」


「うん!じゃあ出発〜」


ということで、渋谷と原宿に向かうことになった。

電車を乗り継いで約50分渋谷駅に着いた。


「わ〜すごい人ですね!初めて見ました!」

ボク達は小声で

(どうやって東京に来たんだろう?)

(わかりません。タクシーとか?)


とりあえず歩きながら、


「楓さんは東京までどうやって来たんですか?」

「え?えっと丁度東京に行かなくてはいけなくて送ってもらって迎えが来る前に逃げたんです。」


「そうだったんですね。」


「楓っちってどこ出身?」


「埼玉県の人形の町と言われている所です。」


「へぇ〜そんだったんだ!」


「瑠璃君と霞美ちゃんは?」


「呼び方瑠璃でいいですよ!ボクは国分寺です。」


「うちは〜少し離れてるけど調布…今は事務所とか行き来するの大変だから、うちの親が所有しているマンションに住んでるんだ〜学校もここの方が近いし」

(お金持ちだったんだ霞美さん)

「そうだったんですね〜」

「改めて色々と話せて私は嬉しいです。」


話しているうちに目的地についた。


そこはおしゃれすぎてボクや楓さんは入るのを躊躇するぐらいだった。

霞美さんに連れ回されて、洋服を選んでる時、


「かすみんじゃん!もしかして彼氏だったり!?」


「らんらんじゃん!違うよ〜バイト先の仲間!」


「へぇ〜」


「あの…霞美ちゃんのお知り合いですか?」

「うん!学校の友達の山本蘭…そしてこっちにいるのが前野瑠璃と荒吹楓だよ」


「どっちも顔いいよね!?」


少し、霞美さんが友達と話している間、ボク達は椅子に腰掛け休んだ。



「もしよかったらさ〜かすみんとバイト仲間にバレーの選抜メンバー決めるから応援してほしくて…明日急だけど来てくれる?」


「うちは、いいけど…瑠璃っちと楓っちはどうする?」


「えっと行きます!」

「私も行きたいです。」


「え!嬉しいまじでありがとう〜じゃあ明日ね!」


「うん!また明日!」


霞美さんの友達と別れて、再度洋服を選び、買い終わった後、


「疲れたでしょう〜原宿行ってお昼食べよう!」


「はい」


ボク達は、歩きながら原宿に向かった。

しばらくして、原宿に着いた。

「すごく人が多いですね!」

「ボクも初めて原宿来ました!」

「そうでしょ〜とりあえずカフェまで行こう〜」

落ち着けるカフェまで歩いた。曲がり角で人とぶつかった。

「いてぇー/いたぁ!」

「楓さん大丈夫ですか!?」

男性が楓さんに手を差し伸べた。

「大丈夫か?ぶつかってすまない」

「私は大丈夫です。こちらこそ前を見ずに申し訳ありません。」


「あ!貴方!私が困ってる時助けてくれた人ですよね?」


「あぁ?…あ〜あの時の」


「おかげさまで助かりました。」


「いいんだよ…んじゃな」


「待ってください。是非ご一緒にランチしませんか?」


「え?」


3人は驚いた。


「別にお礼とかいらねぇーよ」


楓さんが大胆にもその人の腕を掴み


「瑠璃、霞美ちゃんカフェ行きますよ!」


その男性は困惑しながら諦め顔で、4人でカフェに向かうこととなった。

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