第17話 合宿③
ー 別荘 ー
「鹿嶋さん言っていることは本当ですか?」
「間違いないわ…私でも忘れるはずない…鬼は嗅覚もいいから間違えるはずないわ」
「ありえない…荒吹の仕業か!」
鍵沼さんが怒りながら言った。
「大正解〜気づけてよかったね鍵沼君ニヤ」
荒吹に向かって無言で攻撃を仕掛ける紫苑さん
「おっかないね〜そんなに大事だったんだね…ほら私ではなくて彼を倒さないと私の指示で街まで行ってもらってもいいんだよ?」
「ふざけるな!楓を楓をよくも…」
紫苑さんは刀を取り出して荒吹に斬りかかるが、怪異化した楓が目の前に現れて躊躇してしまった。それと同時に攻撃を受けてしまった。
「家族同然の人を斬りかかれないよね〜わかるよ」
「ふーんなんか飽きたな…楓私と一緒に瑠璃君のところ行こうか」
怪異は頷き、瑠璃達の元へ向かって行った。
「紫苑君!紫苑君!早く行かなくては」
泣き崩れながらその場を動こうとしなかった。
紫苑さんを鹿嶋さんが殴った
「いい加減にしなさい!楓君と瑠璃くん達を助けてあげなくちゃ行けないでしょ!しっかりして貴方がそんなんじゃあ楓君は…」
少し俯いていたが、
「鹿嶋さんありがとう…鍵沼君!鹿嶋さん!行きましょう!」
一方同じ時間
「美久ちゃん!覚えてますかボクのこと!」
返事はなかった
攻撃が繰り返される。
「瑠璃っちうちらじゃあ太刀打ちできないよ!なんか、式神呼ぼうとしても何かに妨害されてる感じがして呼べないよ!」
「一旦引くしか…」
「隠れるのかい?」
現れたのは荒吹と
「え?か、楓さん!?」
「それ本当!瑠璃っち」
「間違えありません。荒吹貴方は何故こんな事するんですか!」
「楽しいからね」
怪異化した2人は荒吹の指示でボク達に攻撃を仕掛けまくった。なんとか避けたが、
心の声‥やばい、これ避けられない
紫苑さんが防御結界を張りボク達は助かった
「お早い到着だね…でもどう倒すのかな」
「皆んな…荒吹を倒した後、楓と」
「美久ちゃんです。」
「楓と美久ちゃんを祓って助けてあげよう」
「はい!」
そう決意した瞬間紫苑さんが怪異化した2人を結界に閉じ込めた。怪異達は慌てて出ようとしたが、何重にも重ねた結界で動けなくした。
みんなで荒吹に攻撃を仕掛けるがなかなか攻撃が当たらない
「どうすれば…」
「ボクにやらせてください。」
「でも…わかった援護する」
みんなが決意を固めもう一度攻撃を仕掛ける
「何度やっても無駄だって」
心の声‥ボクは楓さんと美久ちゃんに出会えてよかった でも守れなかった 今度はボクが皆んなを助ける番
そう心の中で思った瞬間光り輝き荒吹を守っていた怪異が祓われた。
「なに!?」
それと同時にみんなで殴ったり、斬りかかる
何とか荒吹を倒すことができた。
瀕死の状態で荒吹は倒れた。
「2人を祓います!」
みんながが頷き、紫苑さんが結界を解いた瞬間にボクは楓さんと美久ちゃんを祓った。
元の姿に戻った2人が
「瑠璃ありがとう…助けられたな」
「瑠璃お兄ちゃんありがとうあの時とても楽しかった!」
楓さんが消える前に
「しぃちゃんありがとう…俺を気にかけてくれて本当に嬉しかったけど俺自身が逃げていただけだった。」
「そんなことない楓を助けられないでごめんね…もっといっぱいいろんなところに行ってみたかった」
「そんなことないしぃちゃんには救われてたよ!確かに一緒に行きたかった。俺も素直にみんなと過ごせていたらけど鍵沼さん!鹿嶋さん!芝山!瑠璃!本当にありがとう!」
そう2人は手を繋ぎ、光の粒子になって消えて行った。
みんな大泣きした。一生分の涙を流した。
涙を拭き…
「荒吹を治療して、尋問する…」
そう紫苑さんがいい荒吹の前に向かった
荒吹が何かを口に入れた…瞬間
「ぎゃーあぁぁぁ」
急に苦しみ出して異形な怪異と変化した。
「こ、ん、ど、は、ま、け、な、い」
「怪異化したのに喋れている!?」
容赦なくボク達目掛けて攻撃を仕掛ける荒吹
みんなはものすごく疲弊していてボクも力を使い果たしていた。みんなが危ないと思った時
鋭い攻撃が怪異化した荒吹を貫いた
「待たせて悪かったなこの僕が来たからには安心しろ!」
「琥珀君!」
「五色!状況は貴様の従者から聞いている」
「あとはこの僕に任せろ!」
そう告げて攻撃を繰り返す両者だったが、
怪異化した荒吹は急に倒れた
「ふん!限界のようだな!五色!こいつを連れて帰るから結界を頼む!」
「わかった」
紫苑さんは結界を張り荒吹を閉じ込めた。
みんな安堵した。
「一星君ありがとうございます!助かりました。」
「前野もよくガンバッタ」
「琥珀君!本当に凄かったですよ!」
照れながらもじもじしていた琥珀君
「後、みんなの治療と荒吹を連れていくだけだね」
「そうだな!」
安堵しながら、少しみんなで話していると
パリーン
突然、荒吹を閉じ込めていた結界が解けた
「あ〜あ最後はこんな選択して尚且つ中途半端感じになってるなんてバカだな〜荒吹」
みんな驚いた‥誰も気配すら気づけなかった
「貴様何者だ!」
「うーんとただの通りすがりだけど」
「そんなはずない!」
と言い琥珀君はその男性に攻撃を仕掛けた
目の前にクマのぬいぐるみを持った少女が立ち塞がり、琥珀君は攻撃をやめ退いた。
「喋ってないで仕事しないとボスに怒られる」
「わかってるってでもどうするこいつ?」
「連れていく」
嫌そうな顔していたが、怪異化した荒吹を背負い帰ろうとしていた。
みんなで残った力で一斉に攻撃を仕掛けたが
術が発動しなかった。
「どういう事だ!何故使えない」
みんながパニックになってると
「貴様の仕業か!」
「はぁーそうだよー」
「帰る…」
「って事でじゃあね〜」
謎の二人組が荒吹を連れ去り消えて行った。
現場は静まり返った。
ボク達は二葉家が経営する病院で医療を受ける
後日聞かされた事
亡くなったはずの方々がどこにもない事
しばらくは、警戒体制に入るらしい
入院中鍵沼さんに荒吹は何者だったのか聞いてみた。
悲しい顔をしながら、答えてくれた。
「荒吹ね…僕の悪友だったよ。イタズラしたり、共に怪異や妖を祓ったりした仲間だった…僕は四宮家の傘下で、荒吹は、五色家の傘下だったんだ。 だけどいつからか荒吹は変わってしまった急に姿が見えなくなって、謎の組織に入っていたんだ」
「そうだったんですね‥謎の組織とは?」
「謎の組織は詳細が不明、構成メンバーも不明、何が目的なのかもわからない連中だよ…多分あの時の二人組も例の組織の人間なのかもしれない」
言葉が出なかった ボクが知らないことばかり、皆んなはいろんな事情を抱えているもっと色んなこと知ってみんなの役に立ちたいとボクは思った。
話が終わるとしばらく沈黙が続いて、他のみんなにも挨拶した後、病室に戻った。
ー ???? ー
「こ、こ、は、ど、ご、だ、」
「ようやく目覚めたのか?荒吹」
「お、ま、え、は、や、くも、ひ、じり」
「ふーん俺のこと認識できてるのか」
「聖、ボスが呼んでる…あとは、博士に任せろって」
「了解〜クオン」
そう言い2人はその場を離れた。
入れ違いで
「だいぶ歪な状態になったものだな荒吹君」
「は、か、せ、わ、た、しを、ど、うす、るつもり、だ」
「色々と実験させてもらうのさ…さぁ始めよう!」
知らない場所でこんな事が起きているとは誰も知らなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます