第4話 膝枕と耳かき

//SE 川のせせらぎの音


「次はなにをするつもりかって?」


//囁くように

「癒しと言えば、やっぱり耳かきでしょう」


//SE ヒロインがベッドから降りる音


「と言うことで、耳かき棒借りるね」


//SE ヒロインが歩く音が行って帰って来る

//SE ヒロインがベッドに座る音


「耳かきに集中できるように、BGMは止めるよ」


(スマホから流れていた川のせせらぎの音が止まる)


「無音も、それはそれで雰囲気があっていいよね」


//楽しそうに

「さあさあ。膝枕してあげるからおいで~」


「なぁに? それは流石に恥ずかしいって?」


//微笑んで

「ふふっ、また照れてるの? かわいいねぇ」


//SE ヒロインが膝をポンポンと叩く音


//小声で

「君と私の仲じゃない。遠慮なく身を任せてくれていいんだよ?」


(躊躇するあなたを見て、ヒロインはあなたに顔を近づける)


//耳元で囁くように

「ここに来てくれた方がやりやすいから。ね? お願い」


//SE あなたがヒロインの膝に頭を乗せる音


//小声で囁く

「ふふっ、いい子いい子」


//SE ヒロインがあなたの頭を撫でる音


「さっそく始めるね」


//SE 右耳に耳かきを入れる音


「カリカリ……」


「あ、くすぐったかった?」


「じゃあ、もっと優しくしてあげなきゃね」


「カリカリ……」


//耳元で囁く

「どう? 痛くない?」


「良かった。このまま続けるね」


//SE 耳かきの音


「ふふ。私が言い出したことだけど、こうしてるとなんだか不思議な感じ」


//小声で感慨深そうに

「私たち、まるで本当の家族みたいだね」


//驚いて

「え? 実際友達以上の関係だと思ってるって?」


「……」//恥ずかしそうに


//動揺しながら

「ふ、ふ~ん。そう……」


「ま、まあ。君もそう思ってくれてるのは、素直に嬉しいかも」


//SE 耳かきの音


「え、えっと……。仕上げに梵天を使っていくよ」


//SE 梵天が耳の入口に入る音


「ふわふわ……」


「ちょっとくすぐったいと思うけど、我慢してね」


//囁くように

「少し奥の方にも入れるよ」


//SE 梵天が耳の中に入る音


「よいしょ……」


「まだ細かい粉が残ってるから、息で飛ばすね」


//SE フーッと優しく息を吹きかける音


「これで右側はきれいになったよ」


「次は左側を上に向けてくれる?」


//SE あなたが姿勢を変える音


「あ。もう少し私の方に寄って欲しいかも」


「そうそう。その辺で大丈夫」


//耳元で囁く

「ではでは。左側の耳もお掃除始めるよ」


//SE 左耳に耳かきを入れる音


「カリカリ……」


「もう少ししっかり掻いてくれてもいいって?」


「ん。やってみる」


「ゴリゴリ……」


//囁くように

「大丈夫? 強すぎたりしない?」


「力加減、完璧?」


//微笑んで

「ふふっ、そう。なら良かった」


「じゃあ、左側も仕上げに入るよ」


//SE 梵天が耳の入口に入る音


「ふわふわ……」


//SE フーッと優しく息を吹きかける音


「よし。これで左耳もオッケーだね」


「どうだった? スッキリした?」


//嬉しそうに

「そう。満足してくれたみたいで私も嬉しい」


「おや。気持ちよすぎて眠くなってきたって?」


「そっか……」


「疲れを取るなら睡眠が一番だし、もう寝ちゃってもいいかもね」


「え? 色々やってくれて疲れただろうから、一緒に休もうって?」


//微笑んで

「ふふ。君はそうやって、疲れてても私のことを気にかけてくれるんだね。ありがと」


//耳元で囁くように

「じゃあ、お言葉に甘えて添い寝させてもらおうかな」

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