15年来の親友(距離感ゼロの幼馴染)が恋人になるまでの話

尾藤みそぎ

第1話 親友と過ごす夜の始まり

//SE 風呂場からシャワーの音が5秒ほど流れた後止まる

//SE 風呂場の扉が開く音

//SE 衣擦れの音


//ヒロインの声色は基本的に少し低めで

「はぁ、さっぱりしたぁ」


//SE タオルで髪を拭く音

//SE ヒロインが冷蔵庫を開ける音

//SE コップに牛乳を注ぐ音

//SE ヒロインが牛乳を飲む音

//SE ヒロインがコップをテーブルに置く音


「ふぅ~。やっぱりお風呂上がりの牛乳は最高だねぇ」


//SE ヒロインがあなたの部屋に入ってくる足音


「お風呂と牛乳借りました~。いつもありがとうね」


//SE ヒロインが髪の毛をバスタオルで拭く音


「え? そっちに行った時に色々借りてるからお互い様だって?」


//SE ヒロインがあなたの傍まで歩いてくる音


「まぁ、そうだけどさ」


//微笑みながら

「感謝の気持ちは、その都度言葉にしておくのが大事でしょう?」


「こうしてお泊りする機会が多いからこそ、お礼はちゃんと言わないとね」


//SE ヒロインがあなたの左隣に座る音


//以降ヒロインの声が左隣から聞こえる

「そういう気遣いができるなら、下着のままでウロウロするのはやめて欲しいって?」


//軽い調子で

「え~? だって風呂上がりだからまだ涼みたいんだもん」


「夏も終わって涼しくなってきたとはいえ、そこは譲れないなぁ」


「それにバスタオルがあるから、そんなに見えないし」


//あっさりと

「まあ。見られたとしても、私は別に構わないけどね」


「だって、私たち小学生の頃からずっと一緒にいるでしょう?」


//強調するように

「15年の付き合いだよ。15年」


「君も今さら気にしなくていいのに」


「そういう問題じゃないって?」


//渋々といった感じで

「はいはい。分かりましたぁ」


//SE ヒロインが立ち上がる音

//SE 脱衣所に向かうヒロインの足音

//SE ヒロインが寝間着を着る音

//SE 脱衣所からヒロインが戻ってくる足音

//SE ヒロインがあなたの左隣に座る音


//以降ヒロインの声が左隣から聞こえる

//わくわくした様子で

「さて。汗も流したことだし、今夜はなにして遊ぶ?」


「久しぶりにパーティーゲームでもしようか」


「それとも、今流行ってるアニメの一気見とか?」


「いや、B級映画鑑賞とかも捨てがたいかも」


//耳元で囁く

「ねえ。君はどうしたい?」


(あなたは疲れた様子でベッドに横になる)


//SE ベッドが軋む音


「あれ。ベッドに横になっちゃうなんて、ひょっとしてお疲れな感じ?」


//SE ヒロインがベッドに座る音


(ヒロインはあなたの顔を覗き込む)


//ヒロインの声が近くから聞こえる

//心配そうに

「そういえば、最近仕事が大変だって言ってたっけ」


//申し訳なさそうに

「あちゃあ……。あんまり良くないタイミングで押しかけちゃったかな」


「誰かと話した方が気が紛れるから大丈夫だって?」


//心配そうに囁く

「そんなこと言ってさ。無理、してない?」


「さっきまでだって、疲れてるのバレないように気を張ってたんでしょ」


//労わるように

「君って、昔からなんでも抱え込もうとしちゃうところあったよね」


「責任感が強いのは素敵な長所だと思うけど……」


//小声で呟く

「それで君が身体を壊しちゃったら私、悲しいよ」


「……」//考え込むように


//閃いたように

「あ。いいこと思いついた」


//SE ヒロインがあなたの頭を撫でる音


//優しく囁く

「よしよし……」


//少しぎこちない感じで

「一週間、お仕事頑張ったね」


//顔を近づけて小声で

「君はえらいよ」


//耳元で囁く

「お疲れ様。今日はゆっくり休もう」


//SE ヒロインがあなたの頭を撫でる音

//SE ヒロインの吐息


「え? 急にどうしたのかって?」


「今日は遊ぶつもりで来たけど、気が変わったの」


//囁くように

「今夜は私が君を癒してあげる」


「だって、君が疲れているのを見過ごすわけにはいかないからね」


「あ。もしかして、照れてる?」


//少し高揚している感じで

「ふふっ、大丈夫。私もちょっとドキドキしてるの」


//微笑んで

「おあいこだね」


「……」//真剣に回答を待つ


「動く気力がないから、好きにしていいって?」


「ありがと。私のわがまま聞いてくれて」


「……」//深呼吸をするように


//小声で囁く

「じゃあ、始めるね」

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