ヤエー!初めての4号線走破

砂糖水色

プロローグ

「ごめん晴。俺たち別れよう。」

え?朝大学の最寄り駅で突然別れを突きつけられた。

「…ん?え?別れる?何で?」

「昨日帰ってから思ったんだ。やっぱ無理だ。」

 ちょっと意味が分からない。

 

昨日大学終わってから2人で仲良く初めての定食屋行って、アジフライ定食食べて、ご満悦だったよね。

その後少し駅まで手を繋いで、なんなら少しイチャイチャもした。

喧嘩もしてない。

全然身に覚えがない。

 と、なると

「ほ、ほかに好きな人が出来た…とか?」

と、私が聞く。意図せずに問いただすような口調になってしまった。

「いや?全然そんな事ないよ。」

彼は顔の前で手をブンブン横に振る。


「晴に昨日何食べたい?って聞いたでしょ?」

 うん聞かれた。

「晴は秒でスマホで調べて、

「近くにあるチェーン店はマックとサイゼだね。あとは盛岡冷麺のお店☆4.3、とんかつ屋☆3.5。しかもここは高いな2000円超えそう。あと☆4.5の定食屋さんがあるね。定食屋さんは値段もお手頃だし良さそう。私はどこでもいいよ。盛岡冷麺食べてみたいけど、定食屋さんが無難かな?」

 って言ったじゃん?」

「…駄目だった?」

 

俺はさ、

「何食べたい?」

「んー何でもいい。」

「じゃー家系ラーメン行こうぜ。」

「えーラーメンは嫌。」

「何でも良くねーじゃん!」

みたいなやり取りをやりたいんだよ」

 …うん?と頷く。

「晴はさ。…優秀なAIみたい。」

「…ダメなの?それ。」

「晴は見た目可愛い女の子なのにさ。中身がしっかりしすぎてて、優秀な男友達?みたいな。」

そんな事言われても。と呟くが無視される。

 

「看護実習で鍛えられたのかもしれないけど、俺はもう多分晴は恋愛の対象としてみれない気がする。」

 お前から告ってきたんだろ!と、怒鳴り散らしたくもなるけど、まわりにはきっと同じ大学の知人が沢山いる。

私は何も言えなかった。

私の彼氏は、いや元彼は

「じゃ、行くね。俺としては今後も友達でいてくれたら嬉しい。今までありがとう」

と言って小走りで学校へ向かっていった。

はぁ!?なんだアイツ!

私が悪いの?

こんな失恋の仕方ある?

 

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