13話 久保恵美の独り言

私はとても恵まれている…と思う。


父は大手商社の役員だし、母は私を置いて


男遊び三昧、まぁ…父とも長いこと会ってないけ


ど少なくとも生活において不安はない。


子供の頃…まぁ、今も年齢は未成年だから子供だ


けど、父に勧められて株を始めた。


それからは、いろいろ調べて成功した。


損益を出す事もあったけど、今では


そうね…一億の家を手に入れて働かなくても


10年は遊んで暮らせるかしら…ふふ…、


…派手な事しないで暮らせば…だけど


税金って本当バカにならないから。



とにかく、今住んでるマンションも名義の上では


父の物だけど。


買ったのは私、私だけの部屋、住まい。




瑞月にも知られていない私の秘密。


いつか、瑞月が遊び来た時に親は?


と聞かれたけど、父の出張に2人で行ったからね


と嘘をついた。


食器や家具を深掘りされたらバレてたかしら。



薄い本はバレたみたいけど…ふふ…。



アレ瑞月用だったんだけどな♪



その時、私は少なからず瑞月に興味あったし…



そのセクシュアリティにね。



その本を見ていた時の瑞月…可愛かった♪



とっても♪。



でも秘密は…これだけじゃない。



私が中学の頃


瑞月と出会った頃に…私は父に襲われかけた。



滅多に合わない父には、私は他人なのね。



もしくは…そうね…肩書を持ってしまい…傲慢になっていたのかしらね。



父の属する上役に反抗的な人を何処かに飛ばすなんて朝飯前の人だから、人の事など考えてもいないんだと思う。




世の中を考える、皆自分の都合の良い相手を引き立てる。


楽だから、有益だから。


そうして社会も、政治も回っている。

皆様の生活のために!どうぞあなたの一票を!

ふふ…

それこそ、その人の為の一票でしょうに。



皆自分が大切よね

楽したいし。



まぁ…取り敢えず私が思うに世の中は

90%の悪意と10%の善意で回っていると思う。

そして、それぞれが連携して…或いは対抗し、拮抗してバランスを取っている。

だってそうでしょう?悪意だって善意に成り変わる時があるわけだし。


まぁ不思議よね。



そして私も悪意の方に属している。



ま、それは大金で雇われて、その都度…都合の良い報道をするマスコミに任せておけば良いわよね

、ここで言ってても仕方ないし、つまらないわ。



さて、なぜ私が父に襲われかけたか…そう…


未遂に終わった話をしましょうか。




それはね…かねてから…




父を信用してなかったからよ。



お世辞にも母は綺麗な人。



そして私もそこそこ容姿は良いみたい


そして中学生…貴方ならどう思うかしら。





まだ幼すぎる?。





それとも穢したい?。




ふふ…私の父は後者だったみたいなの。

インテリにロリコンって多いって聞いた事あるけど私の父はまさにそうだったのよ。


たまに会う父の目は、私を値踏みするような目だった、下から上まで舐めるような…なんとも言えない汚泥の様な目。





私は警戒していた。



通販って本当便利よね♪



スタンガンに…



マイクロレコーダー…



そして催涙スプレー…。



私はそれぞれを用意していた。



家のあちこちに、そしてその時が来た…。



まぁ…滅多にいない人が居るんだもの、警戒するわよね、来るならお風呂の時かな〜?なんて思っていたらビンゴ〜♪



私は迷わず催涙スプレーを吹き付けて

お風呂場から追い出し、もがいてるおじさんに


タオルで手を包んでから

スタンガンをかけた…ふふ…凄いのねアレ。


皆も気を付けてね♪電気だから水気はNGよ♡



私の父と言うそのおじさん、見事にスタンガンで

果てていたわ…あっははは…汚い。


その後、気絶したままおじさんを放置して、

体を拭いて、下着を付けて服を着た。


なんか映画で見た殺し屋になった気分…♪


それでもまだ気絶してた。


汚いわね…本当、私は結束バンドで両手を縛り

脚も指同士で結んだ。


そしてその姿を画像に収めてから

目が覚めるまで放置しておいた。


おっかしかったのよ〜♪


まぁ…家はメイドさん雇う程の家ではないから


私に助けを求めるしかないのだけど…。


母も絶賛不倫で忙しく家にいないし〜♪



なんて言ってたかしら…



こんな事して何が楽しい!親に向かって!



だったかしら…?ふふふ…。


親ねぇ…素敵な親だこと…。


娘を性的な欲求で乱暴しようとした実の親…

そんなのAVでもありふれてて流行らないわよ。



「おじさま…中学生においたは犯罪ですよ…

知らなかったんですか?貴方にも愛人の1人や2人居るでしょうに…これは頂けない事よ?


それに…なんでコレはそんなに元気なのかしら?

呆れるわほんと…あ…そうそう画像撮ってあるから…。

それと…今後また私に何かしようとしたら

画像をネットに投げるから

需要はないだろうけどね…でも…

おじさま…上役様の派閥には居られないわね♪

ふふ…。」



私にはお金ならあったし、しばらくホテル暮らしでもまぁ…いっかって思っていたし。



家に未練なんてなかったのよね、とっくに。


でもおかしかったわ〜そのおじさん…

私を凄い睨みながらアレは元気なのふふふ…。

変態の極みだわ。



でもそのおかげで、私は男性が苦手になった。



日々の生活の中でそういう警戒をするのってほんと疲れるし心が病む、そしてあの男性自身…アレ違う生き物なんじゃないかしら…。


あのおじさん以上に気持ち悪かった。


まぁ…好きな人だったら?気持ちいいのだろうけど私は無理だと思った。


私は性別を失った気がしていたわ、女だけどね。


でも男性を好きになると言う選択肢は

すっぽりと抜け落ちた気がした。


どんなに優しい人であろうと…

どんなに私を好きでいてくれようと…。


それなりに…私は辛かったんだとは思う。




私は結局、淫乱で男好きの頭の良い母と、

変態で血すら顧みない、娘を襲うような男の




娘だった、頭が切れ過ぎた変態達の娘。



だからといって、私は私のこと好きよ♪

何はともあれ、それが私の秘密の1つ



父を社会的に抹殺するすべを持っている子供。


まぁ…それを言ったら、世の中の人って

どれほど抹殺されるか計り知れないと思うけどねふふ…♪。



それが私の中学1年の時の出来事。



で、今のマンションだけど、その変態おじさんに


丁寧に頼んで買ってもらったの


とても丁寧に頼んでね♪。



名義その他はおじさんで、住むのは私。

あ、お金は払ったわよ?。



そうしてね、合鍵も私管理で

やっと自由になったの、安心出来る暮らし。


もちろん未成年から脱却できたら


姿をくらますわ♪


どうせ好きにやってる人達だもの、


それに、またあのおじさん来ても嫌だし。



人を連れて来るとも限らない。



未だに護身用の道具は手放せないわ。

皆も気をつけてね♪



そうそう、家の話ね。


そこの住人の人にね、少しショックを受けることを言われたの。

引っ越しの挨拶の時にね、隣の人に


「大学生さんですか?。」て聞かれたのよ。


私、そんなに大人びてるのかしら…悲しい。


でも良いこともあったの♪



その事件?、まぁ…私的には事件かしら。


生活のスタイル変わったし…まぁとにかく

その後ね、さっき言ってた10%の善意側の人と仲良くなれたの♪


橘 瑞月。


私が先生に頼まれて運んでいたテスト用紙を

一緒に運んでくれたの。


ふふ…些細なことでしょ?



男子諸君!こう言うの大事よ♪



彼女はあの頃1人でよく居たと思う。



何でも…女子の女子したる所が苦手なんだとか。



まぁ…目つきもきついし…皆も近寄りがたかった

のかしら…。


私も1人で居た方だからかな、話すようになった


のは。


お世辞にも私は明るい子ではなかったし。


クラスの人達の事だって中学になってから


ろくに顔を見て話せてないし。


あのおじさんのせいで私は人の目が嫌だったし。


人の内面を知るのが怖かったのもあるけど


一番は人に興味が無かった事…だと思う。



でも、彼女と話すようになって…そうね


憧れ…かしらね。


彼女を取り巻く環境が羨ましかった…。


聞く限りだったのだけどね。


優しくて、怒ると怖いけど、普段は甘々なお姉さんがいて〜。


橘さんの目がとても優しくなる妹の話。


大雑把らしいけど、だいたいは正論を言うお母さんがいて、そのお尻に敷かれる肩身の狭そうなお父さん。


素敵よね♪ほんとに羨ましかった…。


私からしたら、ほんとに恵まれた環境…そして

家族…。


そのうちにね、私…橘さんに好意を持っていた事に気がついたわ。


あの涼しい顔、女性らしい靭やかで…


細身な身体つきそして、素直…ではないけどその


内側はとても優しい…。


私その時気がついたの♪


あぁ…私、女性を好きになれるんだって♪


でも…私の方がね、背が高くて、大学生にも見られたし…。


橘さんは私より少し背が低くて…。


私は、小さく成りたかった…。


でも、彼女は試験の範囲の相談や勉強の事など

聞いてくれた♪。

私は橘さんに細々とした事を教わったり

した。

少し仲良くなって、名前呼びしてもらえた♪

私も呼んだ♪


いつだったか容姿に関して話をした時

とても褒められた。


背高くてかっこいいよねって


スタイルも出るとこ出てて大人っぽいとか


髪も綺麗で顔も美形だって…。


誰かにそんな事を言われたけど


瑞月に言われたのが一番嬉しかった♪


私はますます瑞月にのめり込んでいく…。


でも怖くもあった…。


人の気持ちと、私の気持ち。


推し量っても、瑞月は私を友達か…


クラスメイトとしか見ていない、


それがよくわかっていた。


中学になって2ヶ月がすぎる頃。



皆は瑞月の魅力に気が付き出した気がする、



見た目はクールなのに、なんだかんだと世話焼き


だし…、見た目よりも気さくに声をかけれる人



基本的には顔も良いし…そういう評価だと思う。


それに反して私は…真面目に見られるみたいで、


頼まれごとはされるけど、私自身は打ち解けてい


けない感じで、そのうち気位が高いよね、なんて


陰口を言われていた…話づらいと。




そんな時ある出来事が起きた。




教室で瑞月が少し小さな女子を抱きしめていた。



2人は泣いていたみたい。



周りの子にどうしたの?と聞いたら



他の女子たちが小さな子に何か言ってて




瑞月が間に入ったあと




その子が泣いてしまったらしい…。




私は…驚いた…。




あんな娘いたんだ…クラスに……。




その泣き顔さえ可愛らしい娘が…いたんだ…




そして瑞月に抱きしめられていた…




私は衝撃を受けた……




呆然と見つめてしまった……。




私は瑞月に抱きしれられる彼女に…





嫉妬すらしなかった…出来なかった。




チャイムの音で我に返り…




思った…私は異常だと…。




私は瑞月に対して少なからず恋愛感情を持っては




いるけど…あの娘と瑞月の姿を見て、



私はときめいていた。




狂おしいほどに…




私は…自分がその対象になるより、




第三者としての方が…近くで見ている方が




好きなんだと理解した。




多分…とっくに私の頭のネジは




あの家の何処かに…無くしてきていたみたい…。




でもね…そんな私も好きなのよ♪




否定したって始まらないし…ねぇ。




それから私は瑞月と付かず離れず…




あの2人を見守った。




野々原 佳樹…瑞月よりも少し小さくて…



可愛らしい娘…。



私と並んだら…もう悲しみしかない…。



母と娘だわ…はぁ…。




野々原さんは私のなりたい理想の姿だった…。



手も小さい♪顔も可愛い♪胸もあるし


おしりも可愛い♪太ももなんて指食い込むわね…


可愛らしい♪




彼女はすべてが柔らかそうで優しそう…。




堪らない……ふふ…私やっぱりあの変態達の




娘だわ…思考がそれよね、完全に。




でも私は穢さないわよ?




例え想像の中で穢しても問題ないもの♪




あれから3年と少し…。




…中々進展しない二人に私は私を投入した…。




そこには少なからず、私の焦りがあったの…。



だって野々原さんたら…お昼休みにあんな大きな




声でオ〇ンチンなんて言うから…。



しまった!て思ったの。




野々原さんに彼氏でも出来てしまったら…て。




…まぁ、私の早とちりだったのだけど…。




ま、まぁ…気を取り直して…基本戦略は



瑞月と野々原さんが付き合うこと。



基本よ♪これ。



第2戦略はまぁ…野々原さんに私が迫って〜。



瑞月が離れてしまっても…野々原さんは



私が大切に育てるわ、大事に愛でますとも♪



そのどちらでも良かったの、ほんとよ♪。



でも♪ついに来たのよ♪うふふ♡



中々火の付かない導火線を無視して




瑞月がついにキスしてくれたの〜野々原さんと♪



しかも!私の前で…あぁ…堪らなかったわ…。



あの時…素敵だった…私も経験ないのだけど。



あれは素敵なキスだったわ…不器用で…



でも溢れる気持ちが私にも伝わるようなキス…♡



見ていて思ったの…いいなぁって…。



瑞月も好きだけど〜佳ちゃんの唇も良さそう…。



そして、あの蕩けた顔…羨ましい〜い!!



さらにあのうぶな逃げ方…ふふふ。



慌てて帰るそのすべてがお手本のようなうぶさ♪



この2人を見ていたら私のおかずが

積みゲーみたいになるわよもう♪

嬉しいけど♡。




そして瑞月の落ち込み様…可愛しゅぎる〜♪




そうして2人は付き合いだしたの。




私の大好きな2人がね、萌えるわ〜♪




でも、佳ちゃんが休んだ日の午前中



瑞月からメールが来たのよ、それはもう

長〜い文章で驚いたの。




確かに朝の時点で瑞月の様子がおかしかったけど

喧嘩でもしちゃったのかなって思ってた。




でも…想像以上ね…佳ちゃんの身に起きてきたこと…。



私は身体を奪われそうな出来事があったけど

心は程度無事だった。




でも佳ちゃんの場合は…心は…防ぎようがない。




例え側にいられても悪意は避けられない…




卑劣な事だわ…幼い娘に…。



その叔父さんは余程妹さんにご執心だったのね。



やだ…禁断の恋かしらね…ふふ。



この場合…禁断の片思いかしら…。



さっきも言ったけど…私は悪意ある方の人間



だからわかるわ…。



嫉妬…これだから…嫌よ。



でも佳ちゃんはどうする気なのかしらねぇ…。



う〜ん…佳ちゃんの事だから



今更その叔父さんに文句も言わなそうだけど…。



……優しくて…真面目なあの娘の事だから…



自分を責めて…許されたいけど…迷ってる。



責められるはずなのに、責められない。




周りの優しさが佳ちゃんには辛い?…。



……うーん…。



決定的な何かを佳ちゃんは望んでいる?



憎しみか、愛情か…。



でも…お父さんに…すら生まれるのを拒否されていた…。

ここが正確な所知りたいわね…。



でも…不安と自責の念がある佳ちゃんには…



今は届かないか…例え叔父さんの嘘だったとしても。



これ…やばくないかしら…。



佳ちゃん…自分で自分を追い詰めて…



行き着く果ては孤独しかない…。



駄目だわこれ、瑞月…あなたはどうする気なの?




こればかりは…誰も助けてあげられない…。




寄り添うくらいしか…




気持ちを伝え続けるしかない。




それが親なのか…瑞月なのか…。




佳ちゃんは何を望んでいるのかしら…。



私は私の大好きな2人を守らないといけない…。



どうしようかしら…。



取り敢えず静観かしら…10年…理解してからとしても、少なくとも5年は悩んでいた事。



それに対して今回の行動…爆発するならさせたほうが佳ちゃんの為になるような気がするわね。



問題はその後だわ…。



うーん…私も佳ちゃんのお父さんに顔を合わせておいた方が動きやすそうだし…。


瑞月に聞いてみようかしらね…

少なくとも…佳ちゃんのお父さんなら


うちの変態家族よりも安心でしょうし♪



ふふ…私が守るわよ♪あなた達の事♡



あ…私も変態だった〜テヘペロ♪






今回はここまで



身を守る術は大切です、歩きスマホなどイヤホンなどを使っていると、周りの気配や音に気が付きませんので、女性の方は特に気を付けて過ごしましょう。

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